【県民総合文化祭 バレエ公演 愛媛/松山市】 身体で描く芸術の世界! 完璧な表現力と心に残る感動のプログラム

  

胸が熱くなる舞台体験! ダンサーたちの輝きに触れる一日

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愛媛県の豊かな伝統文化・芸能の魅力に触れる貴重な機会【県民総合文化祭】。

アマチュア文化の祭典として、今年で37回目の開催を迎え「舞台芸術」「生活文化」「文芸」と大きく3つの分野にわかれ、県内各地でイベントが開催されます。

10月~12月にかけて俳句大会やいけばな展、合唱など多彩な演目が披露されるなかで、私は今回「バレエ公演」の舞台を体験してきました!

子どものころ憧れたトウシューズやふわっとひろがるチュチュ、公演前からわくわくドキドキの世界♪
音楽と踊りが調和し、美しさと情熱が伝わる舞台、みなさまにもその感動をしっかりお届けいたしますね。

愛媛ジュニアバレエ連盟会員15団体のダンサーたちが一丸となり、舞台が開演されます。

今回は特別に公演前のダンサーたち、リハーサルの様子も覗かせていただきました。

ストレッチやバーレッスンなど、身体が温もった後は呼吸をそろえてリハーサル練習が念入りに繰り返されています。

本番前の控室では各クラスの先生や保護者によって輝く姿に!
――ヘアメイクをしてもらうとどんな気持ちになりますか?
「嬉しい気持ちといよいよ本番が始まる! と緊張します」

プログラム第一幕は【クラスコンサート】からスタートです。
普段見る機会の少ないダンサーたちの日常行っているクラスレッスンの様子。

舞台で輝く一瞬の時のためにダンサーは舞台で踊る何十倍もの時間をかけ基礎レッスンやリハーサルを行い、緊張や不安を踊るエネルギーに変えて舞台に立ち踊っていることが伝わるプログラムです。

第二幕【“Songs”】では各クラス小学生のダンサーを中心に、「さくら」「メヌエット」「とおりゃんせ」「ずいずいずっころばし」「韃靼人の踊り」「小さい秋」「大地の歌」の7つの演目を披露します。

どこか懐かしい聞き馴染みのある音楽に合わせ、感情を表現する子どもたちのパフォーマンスに心温まる魅力が溢れています。

アマチュアのダンサーにとっても、プロフェショナルのダンサーにとっても毎日欠かすことのできない大切な基礎レッスン。

舞台袖に立ち集中した表情、緊張と向き合う瞬間に胸が熱くなります。

一度は耳にしたことがあるメロディーとバレエのコラボレーションは日本の四季や風景、生活に根ざした動揺が舞台上で美しく表現されています。

「大地の歌」では、今世の中では悲しいニュース耳にする事の多い時代だからこそ、命の尊さ、生きることの素晴らしさを伝えたいと“Songs”の最後に大地の歌を届けます。

「さくら」では、春の満開の桜が儚くも花びらが散りゆく日本ならではの風景を、「小さな秋」では日常の小さな変化から少しずつ秋の訪れを感じる光景を表現しており、音楽と踊りが調和した美しいバレエの世界を感じることができました。

バレエの魔法に引き込まれて…舞台で見るダンサーの技術と情熱の融合

第三幕【“コッペリアより結婚の踊り”】では、第3幕より主役のスワニルダとフランツの結婚式の場面で踊られる華やかで、明るく幸せな気持ちを伝える「結婚の踊り」。

第四幕は【ジゼルよりペザントのパ・ド・ドゥ】
ジゼル第1幕の中で、村人の若い男女のチャーミングでエネルギッシュな踊りです。
パートナーリングのタイミングを合わせることが難しい“パ・ド・ドゥ”。

それぞれの作品で振り付けや演出が違い、2人のダンサーが一つの舞台で紡ぐ物語はバレエの中でも特に美しく、感動的な瞬間、深い印象が大きく残ります。

スワニルダとフランツ役の2人が心を一つに登場を待つ、温かな瞬間。

舞台裏でも何度も呼吸を合わせ、本番ギリギリまで微調整する姿が印象的です。

若い男女のチャーミングでエネルギッシュな踊りを表現、幸福感あふれる笑顔に物語の世界に引き込まれていきました。

楽しい時間もあっという間…いよいよフィナーレを飾る時間がやってきました。
最終章は【“ジゼル第二幕より 抜粋”】です。

会場の雰囲気が一瞬にして変わる舞台セット、照明や音楽、白いチュチュの衣装と相まって観客を物語に深く引き込んでいきます。
音楽の取り方、手や足の角度、顔や肩の向きまできちんと揃えることがとても難しく難易度の高い作品「ジゼル」。

15団体から集まった各クラスのダンサーたち全員が一体となり、技術と感情が調和したその美しい瞬間を作りあげていました。

思わず息を呑む美しさ、主人公ミルタ役の登場です。

第2幕に登場するウィリたちはこの世のものではなく結婚前に命を落とした乙女たちが精霊となり暗い闇の中薄明かりに照らされてウィリの女王ミルタを中心に踊ります。

白いチュチュを身にまとったダンサーたちがまるで浮遊するかのように踊る様子がまさに夢のよう!

幕が下りるまで、ダンサーたちは決して手を抜くことなく最後のポーズまで完璧に演じる姿は圧巻です。

上演が終わり、仲間や先生たちと抱き合い笑顔で舞台の成功を喜び合う姿は感動しかありません。

「真剣に役と向き合い、プレッシャーを乗り越え踊り切った彼女たちの踊りには自然と私も心が洗われました」と先生の言葉が胸に響くシーンでした。

日頃のダンサー達が必ず鍛錬しなくてはならないクラスレッスンの披露、歌詞の意味や美しい音楽の調べを踊りで表現する“Songs”、パートナーリングのタイミングを合わせることが難しい“パ・ド・ドゥ”、そしてグループとしての一体感が美しさを生み出す”ジゼル“の上演。

どのプログラム公演も、舞台の演出やダンサーたちの素晴らしいパフォーマンスが今でも心に残っています。
当日は先生・仲間・パートナーを信じ、何より今日まで頑張ってきた自分自身を信じて、踊りきる姿は深い感動を与えてくれました。

控室、リハーサル、本番、上演後、どの場面も違う素敵な笑顔をみせてくれたダンサーさんたちの魅力と可能性は計り知れません。
これからのバレエ界を担う子どもたちが愛媛から世界へと羽ばたいて活躍していく姿を楽しみに、心から応援しています。

  • ■ 令和6年度県民総合文化祭 バレエ公演
  • 開催日/2024年11月4日(月・祝)
  • 開催場所/愛媛県県民文化会館サブホール
  • 住所/愛媛県松山市道後町2-5-1
  • 料金/入場無料
  • お問い合わせ/愛媛ジュニアバレエ連盟 事務局(089ー953ー6644)

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reported by なづな
イマナニ体験レポート