いしづち編集学校の先生は、自然の魅力を伝えるステキ人!

  

こんな生き方、憧れる!四国で起業し、活躍する先生を直撃!

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愛媛県の西条市と久万高原町、高知県のいの町と大川村が参画し、設立された「ソラヤマいしづち」がプロデュースする「いしづち編集学校」。
いよいよ第二期が今年の8月からスタートしました。

「いしづち編集学校」とは、無料で受講することができる起業育成プログラム。
経験豊富な講師陣による講義やフィールドワークを通して、いしづちエリアの地域資源や起業・経営ノウハウを学ぶことができます。

イマナニでは、そんな「いしづち編集学校」の魅力をお届けする連載企画をお届け!

第5弾となる今回は、講師として登壇される西坂洋樹さんにお話を伺いました。
今夏、西条市に誕生した四国最大級のアウトドアパーク「フォレストアドベンチャー・西条」のマネージャーを務める西坂さんの“情熱的な”起業ストーリーに迫ります!

人生の転機、それは突然に…

私は、吉野川でラフティングガイドを行う「ゴーゴーアドベンチャー」を2011年に起業しました。
お客さんの満足度を高め、思いっきり楽しんでもらう。
そんな自分たちの求めるラフティングツアーを目指して起業したのですが、最初のきっかけは、参加者の一人としてラフティングを体験したことでした。

というのも、私は大阪出身で、もともとは自動車の整備士をしていたんです。
自然に興味があったわけでも、アウトドアが好きだったわけでもなくて。
友達に誘われて初めて吉野川を訪れたときも「ラフティングって何?」というところからのスタートだったんですが、実際にやってみたらめちゃめちゃ面白くて。

吉野川の激流のなかで、時にひっくり返ったり、流されたり、それがものすごく楽しかったんです。
また、ラフティングでは初対面の方とも相乗りをするんですね。

私は元来人見知りな人間なんですが、ラフティングをしているときはそのコンプレックスが出なくて、一緒に騒げる、ナチュラルに周りと打ち解けられる。
新しい自分に出合えて、自分の居場所を見つけた感じがしたんです。

何度か吉野川に通ううちに、ラフティングを仕事にしてみたいと本格的に考えるようになり、ついに川の世界に飛び込みました。

一度きりの人生、やるなら今!

いきなり仕事を辞めて大阪から徳島へ行くことを決めたので、家族からは反対もされましたが、人生一度きり。それを真剣に考えましたね。

ラフティングは体力仕事だし、若いうちしかできない。
迷っている間にも時間は経ってしまう。
5分後はもう巻き戻せない過去だと考えたら「やるなら今だ!」と思って。
それが25歳のときでした。

参加者の一人として通っていたラフティングの会社に入社して、ガイドとして働き始めたんです。

最初は整備士の国家資格も持っているし、もしダメなら戻ってもいいやと思っていたんですが、いざ始めたら楽しくてとても辞められませんでした。
何より人と関わることが楽しかったですね。

自分の理想とするラフティングを求め、起業を決断

最初はラフティングの会社に勤務し、ガイドとしてお客さんと楽しくラフティングをしていたのですが、事業拡大を始めたことで少しずつ形態が変わっていきました。
私が参加者として通っていた頃と比べてキャパも2倍以上になり、売り上げを求めていくことでお客さんの満足度はどうしても下がってしまうんですね。

お客さんが増えると着替えや準備の時間がかかるので、川を下る時間が少しずつ削られてしまう。
少しずつスキルアップしていくと視野も広がってきて、他のガイドのお客さんは満足していないなとか、見えてくるんです。

お客さんと川を下るのが好きでラフティングをやっていたのに、楽しませるということができなくなるというのはなんだかなぁと。
次第に、ここでは自分のやりたいラフティングができなくなってしまうと感じ始めました。

それで、同じように考えていた先輩と2人で、「お客さんのために、自分たちの理想とするラフティングをやっていこう」と決意しました。

小さなボートひとつからのスタート

2人合わせても資本金なんてわずかでしたから、最初は小さなボートを買って…。
今考えたらよくやっているなというレベルでしたが、コツコツ積み重ねて、今に至ります。

共同経営なので、いくら信頼する先輩でも折り合いが付かなくなるとダメになると思い、決別したときのことも考えていました。
その場合の誓約書も作っていたんですよ(笑)。
万が一のこともあるので、そこは慎重に進めました。

でも、実際に初めてみると大きな障害も揉め事もなく、ここまで来ています。
今考えると、起業をした目的が同じだから良かったんだと思います。

お客さんのニーズに応えるアクティビティを

競合他社が20社近くあり、競争の激しい吉野川で起業して10年。
変わらずお客さんに楽しんでいただけているのは、お客さんのニーズと私たちの求めているものがマッチしているからだと思うんです。

安全で思いっきり楽しめる。
笑えるものを提供できるようにすれば、自然とお客さんはついてきてくれるんじゃないかと。

今年6月にオープンした「フォレストアドベンチャー・西条」の運営も当社が行っていますが、これは西条市と「ソラヤマいしづち」さんが誘致したことから実現したものです。
先に徳島で「フォレストアドベンチャー・祖谷」を開設していたので、その技術やノウハウを生かし、四国で2箇所目としてオープンさせました。

開設にあたり、西条市内に候補地はいくつかありましたが、ここに決めたのは、インスピレーションでお客さんに楽しんでもらえるんじゃないかと思えたから。
安全面として重要な木の太さや健康状態、地形はもちろん、ロケーション的に、面白そうなイメージが湧くかどうか。
ラフティングで培ったお客さんを楽しませる視点が生かされたのかなと思います。

いしづち編集学校で参加者に伝えたいことは?

起業をめざす方が集まるプログラムなので、まずはどんな想いで起業をしたのか、自分が感じたことをお話しできたらと考えています。
それから、このいしづちエリアで起業をするあたっては、宝石になる前の原石を磨くことが重要だと思います。

私の場合は川であったり森であったりという自然。
地域のいいものを見出して、自分なりに磨き上げて、観光資源になっていけばいいなと。

一生懸命、自分の好きなものや大切にしたいものを磨き上げることによって、きっと認めてくれる人、評価してくれる人はいるはずです。
だからいろんなところで繋がりを持って、その土地のものをブランディングしていくことができたらいいのではないかと思います。

見習いたいのは今治タオルのブランディング。
それは、企業が一丸となって今治タオルを推していこうと動いているから。

競合する会社が協力しあっているってすごいことだと思うんです。
吉野川のラフティングに関しても、自分のところだけが、というのではなくアクティビティとしてブランディングしていけたらと考えています。

まずは地域の人に魅力を知ってもらうことが大切

▲西坂さんが経営する古民家ゲストハウス「おさかなくん家」。徳島県三好市、秘境といわれる祖谷・大歩危エリアにあります。

私は今、家族で徳島県三好市の山奥に住んでいます。
地元の人からは「わざわざこんな田舎に何しに来たん?」と言われますが、星はめっちゃきれいだし、蛍も見えるし、虫の鳴き声や鳥のさえずりも聞こえるし、ときに雲海が見られることもある。
そんな素晴らしい魅力も、地元の人にとっては当たり前のことなんですよね。

だから、そういう荒削りな自然を、私たち外から来た起業する人がしっかりと磨いて、こんなにいいものだったんだというのを見せることによって、再認識してもらえるんじゃないかなと思います。

いしづち編集学校の魅力とは?

いしづち編集学校はいろんな背景や志を持つ人が集まるので、自分とは異なる分野の人のフレーズや情熱が大きなヒントになるんじゃないでしょうか。

「そういう考え方があるんだ!」と、講師や参加者の方々の意見がとても参考になると思うんです。
質疑応答もあると聞いているので、そこで自分にはない発想で質問をしてくださる方もいるんじゃないかなと、そういうやりとりも楽しみです。

ですから、私自身、勉強させてもらおうという気持ちで臨めたらと思っています!

西坂先生の講義は10月9日(金)!

ときに熱く、終始楽しく!ご自身の想いを語ってくれた西坂さん。
グッと惹き込まれるそのトークに、きっと参加者のみなさんも魅了されることでしょう!
ソラヤマいしづち公式HPはこちら

そんな西坂さんがマネージャーを務める四国最大級の「フォレストアドベンチャー西条」にも、ぜひ遊びにいってみてくださいね。
特に桜舞うなかを爽快に抜けるジップライドは最高だとか!
フォレストアドベンチャー・西条公式HPはこちら

また、吉野川を豪快に下るラフティングもぜひ体験してみてくださいね。
こちらも西坂さんの遊び心爆発のガイドで、思いっきり楽しめるはず!
ゴーゴーアドベンチャー公式HPはこちら

reported by イマナニ編集部 KASAK
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