あの宮本武蔵を倒した武道!?「杖道」体験教室が愛媛県武道館で開催!

  

歴史ある古武道・杖道…その面白さを知るべくRYMERYがチャレンジ!

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松山市市坪にある、愛媛県武道館。
ここでは様々な催し物の開催の他、日々多くの武道に親しむ人たちが毎日稽古に励んでいます。

日本の長い歴史の中で、大勢の人に愛されてきた日本ならではのスポーツ・武道。
試合の勝敗のみならず自身の一挙手一投足を意識し、己を高めることを目標とする。
それがこの武道競技の、大きな共通点でもあることでしょう。

一口に武道と呼んでも、空手道や剣道、柔道など、実に多彩な競技種目が存在しています。

今回はその中でも、まだまだ知る人の少ない「杖道(じょうどう)」をご紹介!
読んで字の如く、杖のような武具を使って技を繰り出す武道である杖道。
今回はそんな杖道の詳しい歴史を探ると共に、実際に身体を動かしてこの杖道を体験してみました!

一般的にはあまり知られていないですが、非常に長い歴史を持つ由緒正しき古武道である杖道。

その魅力や面白さとは、一体どのようなものなのか?
その秘密や知られざるユニークなポイントを探っていきます。

400年以上の歴史を持つ由緒正しき日本の古武道―杖道とは?

「杖道」という武道の存在を初めて知った人も多いでしょう。
そもそもこれがどんな競技であるのか、まずは最初に紐解いていきます。

杖道の始まりは今から約400年以上も前のこと。
歴史的にも有名な剣豪・宮本武蔵を倒すべく、江戸時代の剣術家・夢想権之助が編み出した「神道夢想流杖術」。これが杖道の起源となった武術です。

競技では白樫の丸木で作られた「杖(じょう)」と呼ばれる棒を使用。
これを相手の攻撃に応じ、突きや払いなど多種多様な動きで相手を制します。

また杖道では、一対一で戦う試合形式はありません。
試合は二人一組で、決められた形をいかに美しく正確に披露するか、という形演武のスタイルが基本です。
そのため防具を一切用いない点も、大きな特徴のひとつでもありますね。

ここ愛媛県では県下で総勢約60名の方が、日々杖道の研鑽を積み重ねています。
中予・南予・東予でそれぞれ教室があり、中予松山では30人以上の方が、愛媛県武道館を始めとした様々な場所で練習を行っているとのこと。

杖道の魅力。
そのひとつはまず、年をとっても続けられる生涯スポーツである点です。

武道も競技によっては、ある程度の年齢を迎えると体力の衰えを理由に引退する人も多い中、杖道に関しては対決試合もなく、自己研鑽がベース。
そのため年を重ねても続けられると、他の武道や競技スポーツから転向する人もいるそうです。

またもうひとつの魅力は、性差や年齢差なく評価を受けられる点。
杖道の競技試合では、年齢や性別の区分分け・ブロック分けが一切ありません。
女子中学生も働くサラリーマンも、年を取ったおじいちゃん・おばあちゃんも。
みな一様に、同じ土俵の中で優劣を競う形となります。

杖道の勝ち負けは、原則としていかに正確かつ美しく形を披露できるかが評価点。
そのため男性の競技者はもちろん、女性競技者で活躍する人も非常に多いとのこと。

上位者にずらりと軒並み女性が並ぶ、ということも、杖道の大会では時々見受けられる光景だそうですよ。

そんな様々な魅力や、歴史ある由来を持つ杖道。
その面白さを真に体感するには、実際に体験してみるのが一番!

ということで、今回は愛媛県を中心に活動しているダンスボーカルグループ「RYMERY」(リメリー)のRIOさん(リオ:左)、CONO.さん(コノ:右)の二人が、体験教室で杖道にチャレンジしました!

二人とも杖道の名前を聞いたことも初めてのうえ、当然経験もなし!
そんな初心者の女の子二人組でも、わずかな時間で無事杖道の形を取得できるのか?
その挑戦の模様を、ここからは見ていきたいと思います!

杖道体験その1:まずは基本の「技」の習得にチャレンジ!

最初に二人が挑戦したのは、杖道の「技」と「形」のうち、基本の「技」。
杖道にはそれぞれ十二の技と形があります。

はじめのステップではまず、「技」のうちの二つに挑戦。まずは先生のお手本をしっかり観察した後、早速二人もその動作を真似してみます。

まず最初の壁は杖(じょう)の扱い。
この杖は約128センチもの長さがあるため、振ってみると重さで逆にこちらが振り回されそうになるんです。

なかなか扱いに慣れない初心者二人。
ですが徐々に、普段の歌・ダンス活動で鍛えた体幹を発揮!
時間が経つにつれ、二人とも着実に杖の扱いが上手になってきています。

また杖道の技や形の習得には、杖の持ち方に始まり、足運びや指先の向き、手首の向きなど、ひとつの動作の中で気を配るポイントがたくさん。
基礎となるその動きに少しずつ慣れ始めたところで、さらに本格的な「形」にも挑戦してみましょう!

杖道体験その2:応用編!杖道の形「水月」を習得しよう!

続いて二人が挑戦するのは、杖道の十二本の形のうちの二本目「水月」。
これは人の急所である鳩尾部分を水月と呼ぶことに因んだ形となっています。

杖道の形を行う場合、組手相手は木刀を持って構える形に。
この形は相手が正面から切りかかるところを、右斜め前に体をかわして水月を突き、さらに相手が切りつけるように構えたところを打ち落とす、というものです。

鮮やかな先生のお手本を見た後、いよいよ二人も形の習得にチャレンジです!
早速先生に、ひとつひとつの動きについてレクチャーを受ける二人。
ここでの大きな壁は、やはり細かい動作の部分!

特に杖を扱う際ポイントとなるのは、自在な手首の返し方。
一瞬で杖を持ち換えるシーンも非常に多く、その点に二人はかなり苦戦しています。

さらに杖の持ち替えと同時に、足運びや視線の方向、もう片方の手の動きも決まっていることが大半。
一瞬で同時に身体のあちこちを動かさなければいけないため、RIOさんは練習中何度かパニックに。

身体と同時に頭もフル回転させているため、形の習得にはかなりの集中力が必要。
疲れる~!と言いつつも、笑顔で何度もチャレンジしています。

その結果、少しずつ身体が形の動きを覚え始めたRIOさん。
杖の扱いにもすっかり慣れ、徐々にキレのある動作を再現できるように。

相手にプレッシャーを与える発声もバッチリ。
ものの数十分で、流れるような迫力のある形を身につけることができました!

杖道体験その3:ステップアップ!形のひとつ「斜面」習得に挑戦!

「水月」に慣れてきたところで少し休憩を挟み、今度は十二本の形のうち、四本目の「斜面」に挑戦!
こちらも初手は相手の攻撃を右斜め前に体をかわし、同時に相手のこめかみを斜め下から攻撃!
そうして再度相手が振りかぶった所を、一歩踏み込んで水月を突く、という動作となります。

先ほどの水月と似た部分も多いこの形。
早速二人も挑戦しますが、こちらも一筋縄ではいきません。

特にこの斜面は、水月に比べると杖の持ち替えが少し難易度高め。
手首の返し方や肘の位置など、普段であればあまり意識しない腕の動きに、引き続き二人は苦戦します。

杖を握りすぎると、当然スムーズな動作が不可能。ですが力を緩めすぎると、手から杖が滑り落ちてしまいます。

CONO.さんはそれらと合わせて、「突き」の動作がやや苦手な様子。
杖の先端で相手の身体を突く際、力加減が分からずけがをさせたらどうしよう…と少しヒヤヒヤしています。

そこで杖道の手練れである先生。
「ある程度はしっかり突いてくれて大丈夫ですよ」と、安心させるようにCONO.さんをサポートしてくれます。

慣れた教室の先生の指導のおかげか、徐々に感覚をつかめた様子。
最後にはスムーズに、流れるような突きの動作がくり出せるようになりました。
真剣な表情もカッコイイですね。

杖道体験その4:それぞれの形の演武を披露!うまくできるかな?

二人ともそれぞれの形を習得したところで、最後は一人ずつ形を演武で披露してもらいましょう!
今回はRIOさんが「水月」を、CONO.さんが「斜面」を担当することに。
それぞれ組手相手の先生と最後のおさらいをして、いざ皆の前で最後の演武披露です!

まずはRIOさんの「水月」。
最初は同時並行の身体の動きに苦戦していたRIOさんも、今回のレッスン時間だけでしっかり綺麗なフォームの形を繰り出せるように。
杖の扱いにもすっかり慣れ、流れるようにスピード感のある演武を披露してくれました。

そしてCONO.さんの「斜面」もバッチリ!
持ち前の体幹を生かした、安定感のある形を披露してくれます。

小柄なCONO.さんがやや大柄な先生を相手に堂々と演武を披露する様に、周りで見守っていた教室の生徒さんからも、思わず小さな感嘆の声が漏れていました。

こうして短時間の体験レッスンで、無事RYMERYは形の習得に成功!
演武を披露し終わった二人へは、周囲からも温かい拍手が送られていました。

最初は難しい!大変!と苦戦していた二人も、次第に真剣な表情の中にも達成感のある笑顔が見えるように。
今回の杖道初チャレンジも、無事成功で幕を閉じました!

伝統と格式の古武道・杖道が楽しめる!体験教室のお知らせ

短い体験で楽しめるのはもちろん、奥深く様々な形が存在する杖道の世界。
その入口を、今回の彼女たちのように少し覗いてみることができる。
そんな体験教室が、今回愛媛県武道館にて開催予定となっています。

学生から大人まで参加できる、「一般向け武道体験教室(杖道編)」の詳細はこちら。

■ 開催日時:9/23(金・祝)10:00~11:00
 受講料:無料
 定員:20名程度(先着)
 申し込み期間:8/2(火)~9/8(木)

参加希望の場合は、希望の教室名・参加希望日・氏名・電話番号などの情報を、メールもしくは電話で愛媛県武道館までご連絡ください。
その他詳細事項については、公式ホームページもあわせてチェックを!
申し込みメールアドレスはこちら:jigyo@ehimekenbudoukan.or.jp
愛媛県武道館 公式HPはこちら

なかなか普段は知ることのない、様々な武道の世界。
ですが日本の古き良き魂を宿すこの競技を知ることで、よりさらに自分の世界が新しく広がっていきます。

今回の杖道や、武道の世界に少し興味が湧いてきたかも。
そんな方はぜひ気軽に愛媛県武道館に足を運んで、日々の稽古の様子も覗いてみて下さい。
日々武道に励む皆さんは、そんなあなたのことを心から待っていますよ!

RYMERYの最新情報はコチラ

■ 愛媛県武道館一般向け武道体験教室(杖道編)
日時:2022年9月23日(金・祝)10:00~11:00
【申し込み期間】2022年8月2日(火)~9月8日(木)
場所:愛媛県武道館
料金:無料
TEL:089-965-3111
イマナニで「愛媛県武道館一般向け武道体験教室(杖道編)」の情報を見る

■ 愛媛県武道館
住所:愛媛県松山市市坪西町551番地
電話番号:089-965-3111
営業時間:9:00~21:00
定休日:毎週月曜日(月曜日が休日の場合は、直後の休日でない日)年末年始(12月29日から1月3日まで)
愛媛県武道館 公式HPはこちら
イマナニで「愛媛県武道館」の情報を見る

reported by イマナニ編集部 曽我美なつめ
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