【「龍馬の真髄」展 -龍馬は何者?Who is Ryoma?- 高知/高知市】 偉人・坂本龍馬の本当の姿は○○だった? 【PR】

  

ドラマやマンガでは描かれない…人間・坂本龍馬に会いに行く

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数多くの歴史上の偉人を輩出した場所として知られる高知県。
四国統一を成し遂げた戦国時代の武将・長宗我部元親や、現在朝ドラでまさに注目を集める植物分類学者・牧野富太郎など、名だたる面々が揃いますが、その中でも高知出身の偉人といえば、やはり坂本龍馬を欠かすことはできません。

太平洋を臨む高知市の桂浜にある、高知県立坂本龍馬記念館。
この博物館は激動の幕末の時代に、日本の夜明けのために奔走した坂本龍馬という人物の実像を、より多くの人々に広め、共感を得ることを目的としています。

そんな坂本龍馬記念館で今回、2023年10月13日(金)~2024年1月8日(月・祝)に開催されるのが、“「龍馬の真髄」展 ―龍馬は何者?Who is Ryoma?―”。

この企画展は今回、龍馬に関する新たな収蔵資料が加わったことをきっかけとして、暗殺直前の直筆の手紙群など多くの真物資料を一堂に公開し、実像を紹介する企画展となっています。

様々なフィクションの影響で、時代の英雄として扱われがちな坂本龍馬。
ですが彼には、実はこんな“人間らしい”一面もあることを皆さんはご存知ですか?

●ものすごく筆まめで、毎日いろんな人に手紙を書きまくっている
(現代風に言うと“LINEやメールがとてもマメなタイプ”!)

●新しいもの大好き!気になるものはすぐ買っちゃう!知的好奇心旺盛&多趣味気質

ユニークな一面や、思わずくすりと笑ってしまうような、ちょっぴりダメな一面。
ドラマやマンガのかっこいい坂本龍馬だけではない、本当に実在した人物としての坂本龍馬に会える。

それが今回開催される“「龍馬の真髄」展 ―龍馬は何者?Who is Ryoma?―”の醍醐味です。
企画展では一体どんな資料が見られるの?ずばり見どころはどこ?
そんなポイントを、今回はご紹介致しましょう。

坂本龍馬の真の姿を知るなら“手紙”は欠かせない!

まず坂本龍馬を語る上で最も欠かせないものといえば、やはり手紙!
先ほども触れたように、龍馬はかなり頻繁に手紙をいろんな人に書いていました。
さらに数だけでなく、手紙の文章がかなりボリューミーな内容だったことも度々話題に上がります。

彼が書いた手紙で現存するうち最長のものは、長さなんと約5メートル!受け取った人もびっくりです。
「どれだけ話したいことがあったんだ…」と思ってしまうような文章量ですね。
さらに詳しく知りたい人はこちらもチェック

(慶応3(1867)年2月13日 寺田屋登勢宛 坂本龍馬書簡)

今回坂本龍馬記念館に新たに収蔵された資料は、坂本龍馬直筆の手紙7点です。
現在確認されている彼の書いた手紙の数は約140点。
そのうち約40点は行方不明となっており、現存するものは約100点。

それらが全国あちこちに散り散りとなっているのですが、新資料を含め坂本龍馬記念館が収蔵しているのは14点です。

つまり現在確認されている龍馬が書いた手紙のうち、約1/10がここ坂本龍馬記念館にあるということ。
また今回の資料収蔵により高知県立坂本龍馬記念館は、龍馬の本物の手紙の収蔵数が全国で2番目に多い博物館ともなりました。

龍馬が自分で筆を取り、あれこれといろんなことを考えつつ実際に文章を書いた手紙。
そこからは、実に様々なことを知ることができます。

手紙に書かれた内容や文体の口調から、龍馬は当時誰とどのような関係だったのか。
また当時彼の身の周りでは一体何が起こっていたのか。
そういった様々な情報を知ることができるんです。

実は坂本龍馬記念館では、そんな龍馬の手紙の魅力をたくさんの人に伝えるべく、展示方法にある工夫を凝らしています。
それが「四段構成」と呼んでいる展示の仕方です。

手紙の現物(あるいはレプリカ)、その手紙の内容を活字におこした「翻刻」。
さらに手紙の内容を今の時代の私たちにもわかりやすくした「現代語訳」、そしてその手紙が書かれた背景などを掲示した「解説」。
この4つのキャプションで龍馬の手紙一通一通からどんなことが読み取れるかを、よりわかりやすく展示しているんですよ。

今回の企画展では、記念館が収蔵する坂本龍馬の本物の手紙のうち、なんと10点以上を見ることができます。
資料保存の観点からも、「本物の手紙」がここまで集められている非常にレアな機会。
手紙に走る筆の一筆一筆から、ぜひ彼の本当の実像を垣間見てはいかがでしょうか。

海外の新しいものや“刀”が大好き!浪費がちな彼の一面も

さらに龍馬の意外な一面としても知られる、知的好奇心旺盛&多趣味な性格。
海外から入ってきた新しいものにもとても興味を示す人で、そのためブーツやピストルを持っていたり、あるいは写真も積極的に撮っていた、という彼の逸話を知る人も多いはず。

そんな海外輸入の珍しいものが好きな龍馬ですが、実は昔から刀を集めるのも大好き。
当時の人々にとって、刀はこれ、と決めた大事なものだけを持つのが普通の感覚でした。

しかし龍馬はかっこいい刀の存在を知れば、それがどうしても欲しくなることがよくあった様子。
その散財っぷりから、家族に戒められたエピソードなども明らかになっています。
詳しい逸話の内容はこちら

(坂本龍馬愛用の脇差 備前長船勝光・宗光)

今回の展示には、そんな彼の“刀愛”を感じられる資料も登場。
龍馬が特に愛した脇差・備前勝光・宗光や、彼がおそらく同じものを持っていたとされる「刀剣図考」も展示室にて見ることができます。

「刀剣図考」とは、今でいう刀のカタログ。
紙面に書かれた様々な刀を見て「やっぱりこれも欲しいなあ」「いやいや、こっちも捨てがたい…」ともしかしたら龍馬も、悩んでいたのかもしれません。

展示を見つつ、そんな人間らしい当時の龍馬の姿も、ぜひ皆さんで思い思いに想像してみましょう。
きっと坂本龍馬という人が、もっと好きになれますよ。

実は“影の立役者”だった坂本龍馬!スポットが当たったきっかけは?

今日のように歴史に名を残す偉大な人物として愛される坂本龍馬。
ですがよく考えてみれば、彼自身はいわゆる“政治家”のような動きをしたわけではありません。

幕府を倒すべき、という考え方こそ持っていたものの、彼は血気にはやった武力行使には否定的で、平和的な解決方法を模索していました。

加えて日本の時代が変わった江戸時代の終わり、大政奉還からわずか1か月後に、龍馬は33歳という若さで凶刃に斃れます。
まさに時代が動き始めたタイミングでこの世を去った龍馬。
以降新しく変わっていく時代の節目には当然何一つ立ち会えておらず、それ故、功績を残したというわけでもありません。

黒船来航をきっかけにようやく鎖国を解いたものの、当時はまだまだ閉鎖的だった日本。
坂本龍馬はそこからいち早く世界へ目を向け、日本の夜明けを目指しました。

ですが本当の役割を知れば知るほど、彼はむしろ“表舞台に立つヒーロー”ではなく、“影の立役者”だとわかる。
その点も、坂本龍馬という人物の興味深いところです。

彼の人気が高まった一番の理由はやはり様々なフィクションによって、その活躍が事実と創作を織り交ぜて広まったからでしょう。
司馬遼太郎著による小説「竜馬がゆく」、武田鉄矢原作・小山ゆう作画による「お〜い!竜馬」、そして福山雅治主演の大河ドラマ「龍馬伝」など。
これらの有名な作品を、読んだり見たりしたことのある人も多いのではないでしょうか。

坂本龍馬という人物が、時代の英雄として書かれた作品。
その原点は明治16年(1883年)に刊行された、「汗血千里駒」という小説だとされています。
この資料も今回の企画展では展示されていますよ。

坂本龍馬を主人公としたこの小説が誕生した背景には、一説として当時全国的に「自由民権運動」の機運が高まっていたから、とも言われています。
豆知識ですが、この自由民権運動でよく知られる偉人・板垣退助も高知県出身の人物です。

人々にも平等に政治に参加する権利がある、と主張する自由民権運動。藩や幕府に縛られず国家へ進言する龍馬の、現代を見通していたかのような生き様から、そのメッセージ性を見出したのでしょう。
坂本龍馬の知名度・人気のそんな原点を知ると、また違った彼の一面も見えてきますね。

多様な“真の龍馬”を知ることのできる貴重な資料をチェック!

今回紹介した物の他にも、企画展では坂本龍馬の実像にまつわる資料を一挙に公開!
また会期期間中には記念講演会や担当学芸員による展示解説、そして龍馬と写真を撮れるイベントなども開催予定となっています。

フィクションとしての“時代の立役者“なイメージが先行しがちな坂本龍馬。
ですが、様々な資料を読み解くと、”影の功労者”として先見性をもって様々な人物を仲介し繋げた、彼の本質が見えてきます。

今回の展示に触れ、ぜひあなたも坂本龍馬の“本当の実像”に触れてみませんか?
今まで知っているものとは違う、けれど確かに魅力的な龍馬の人物像を、ここできっと知ることができるでしょう。

■ 「龍馬の真髄」展 -龍馬は何者?Who is Ryoma?-
開催期間:2023年10月13日(金)~2024年1月8日(月・祝)
開催場所:高知県立坂本龍馬記念館
住所:高知県高知市浦戸城山830
料金:企画展期間700円、展示替え期間500円、高校生以下無料
問合せ:高知県立坂本龍馬記念館(088-841-0001)
高知県立坂本龍馬記念館 公式HPはこちら
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reported by イマナニ編集部 曽我美なつめ
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