行ってみたら、ヒキガエルだけじゃなかった! どう楽しむ?! 【面河山岳博物館 企画展 「やまのぬし ヒキガエル」 愛媛/久万高原町 PR】

  

2024年6月23日まで開催中! 面河山岳博物館 企画展「やまのぬし ヒキガエル」の隠れた楽しみ方を発掘!

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「やまのぬし ヒキガエル」は、面河山岳博物館「初」となる、「ヒキガエル」にスポットを当てた企画展です。
日本原産のヒキガエル全種の生きた姿を観察できる他、模型や図版、貴重な動画などが展示されていて、令和4年度から久万高原町の皆さんのご協力のもと実施されてきた、ヒキガエルの分布調査の結果発表も兼ねています。

生体展示されているヒキガエルたちの魅力については、前回の特集記事でご紹介しましたので、今回は別の角度からご紹介したいと思います。
前回の記事はこちら

子どもから大人まで楽しめる! 日本の「ヒキガエル」と、ゆかいな仲間たち

面河山岳博物館には普段から、久万高原町にすむ様々なカエルが展示されていますが、今回の企画展では、愛媛県にはすんでいないヒキガエルの生きた姿も見ることができます。

さあ、さっそく館内に入ってみましょう!

エントランスでは、前回の記事でご紹介したヒキガエルたちが迎えてくれます。

面河山岳博物館の「ぬし」たちが暮らす飼育ケース。

「よーきたねぇ」すみ慣れた部屋で、どの個体よりもリラックスしている「ぬし」。

自然界だと、地面に潜ったり、石の下に隠れていたりすることが多いヒキガエルを、このようにつぶさに観察できるのは嬉しいですね!

ヒキガエル以外にも、様々なカエルが生体展示されています。
こちらは、面河山岳博物館で8年ほど暮らしているカジカガエル。

あ!ガラス面にへばりついてる!
大きく発達した指先の吸盤と、かわいいお腹を観察できるチャンス!

うほー!
立派な吸盤です!
興奮のあまり…ピントが甘いです。
お許しください。

ヒキガエルだけでなく、様々な生物を飼育展示していますので、心ゆくまで観察できます。
中でもホットなのが「ニホンアマガエル」のケース。
先日ニュースでも話題になったばかりの、「青いニホンアマガエル」が新しく仲間入りしたてホヤホヤなのです!

ノーマルカラーとあわせて3種類の「ニホンアマガエル」が一堂に会した、アマガエルファン垂涎の飼育ケース。

まずはおなじみ、ノーマルカラーのニホンアマガエル。

そしてこちらは、一見普通のアマガエルですが、ノーマルカラーの個体と比べると色が薄いのがお分かりいただけるでしょうか。

先天的に色素が薄い、アルビノタイプのアマガエルです。

そしてお待ちかね!
こちらが、先日久万高原町内で発見されたばかりの、青いニホンアマガエルです。

数年に一度くらいの頻度で発見されるそうですが、なかなか狙って見つけられるものではないレアな個体です。
実際に見ると、本当に青い!

同じケース内にノーマルカラーの個体もいるので、比較して観察できます。

2024年4月25日に、久万高原町内で草刈り作業中だった方が発見した個体です。

こちらは、アカハライモリの飼育ケースに暮らす「背中も赤い」アカハライモリ。
アカハライモリはその名の通り「腹が赤い」イモリですが、こちらは突然変異の個体だそうです。

きっと、裏表のない性格なのです。

いよいよ…本丸。 2階の展示室へ

学芸員の安田さんに導かれ…めくるめくヒキガエルの世界へ…。
展示の一部を、特別にお見せしますね。

ポスターに使われている写真は、同館学芸員の矢野さんが面河渓(おもごけい)で撮影したもの。
ヒキガエルへの愛情と敬意を感じます。
そして…そのTシャツはいったい?!

愛媛県においてニホンヒキガエルは、近い将来、絶滅してしまうかも知れない恐れもある「準絶滅危惧種」にランク付けされている生き物。
中でも松山市においては、かなり絶滅の恐れが高いといわれているそうです。

繁殖できる水辺がなくなってしまったり、生息環境が悪くなってしまったり、日々変化と闘っているんですね。
でも、豊かな自然が残る久万高原町においては、ニホンヒキガエルの生息記録も多いそうで、庭先や道端でひょっこり遭遇できることもあるとか。
愛媛県内では12種類のカエルの生息が確認されている中で、9種類が久万高原町内で確認されていて、県内の自治体の中でもトップクラスだそうです。

今回の企画展「やまのぬしヒキガエル」では、貴重な映像も見どころのひとつ。
餌を食べる際の特徴や、繁殖の様子、脱皮した皮をむしゃむしゃ食べるシーンなど、自然界では目にすることが難しい、ヒキガエルたちの生態に触れることができます。
う●この写真もありますので、お楽しみに。

ヒキガエルの生態を記録した貴重な動画が、5本も公開されています。

標本と図を使って、ヒキガエルが卵からカエルになるまでを紹介したコーナーも。
ヒキガエルは、長い紐状の卵を生みます。
長いものだと20メートルにもなり、その中には一万数千個の卵が入っているそうです!

また、ヒキガエルは、日本にすむカエルの中でも最大級の種類ですが、オタマジャクシの頃の体長は3センチメートルほど。
カエルになったばかりの頃は1センチメートルほどと、とても小さいのが特徴で、無事おとなのカエルになれるのは、そのうち1パーセント程度だとか。

今回の企画展では、卵からかえって大きくなっていく様子も展示されています。
自然界において、一年間のうち「数日から一週間程度」といわれる、ニホンヒキガエルの繁殖の様子を収めた動画もありますので、ぜひ会場でじっくりとご覧ください。

こちらは、5メートルのニホンヒキガエルの「卵のう」を再現した模型。

左端のニホンアマガエルの骨格標本は、学芸員の安田さんが標本化したもの。
髪の毛ほどの細さの指の骨、一本一本の骨格も再現しています。

最大級のオオヒキガエル、ほぼ実物大のパネルもありますので、どのくらい大きいのか、ぜひ会場で確かめてくださいね!

ヒキガエルが持つ「毒」に注目した展示もあります。
カエルの中でも強い毒を持つヒキガエルは、他の生き物から襲われにくい特徴があるそうです。

そんなヒキガエルを食べることができる、数少ない生き物とは一体?!
ヒキガエルを取り巻く、生き物たちの不思議な生態についても触れています。

おや?こちらは…見たことのあるお薬ですが…なんと、ヒキガエルの毒腺からの分泌物「センソ」が主成分に使われているそうです。

「毒」は「薬」にもなりうる好例。感動で、動悸・息切れが…。

いかがですか?
企画展「やまのぬし ヒキガエル」の様子をほんの少しだけご紹介しましたが、館内には常設展もあり、興味深い展示ばかりです。

同企画展開催中の2階展示室内には、石鎚山系の歴史や文化などについて学べる展示や、石鎚山のジオラマなどもあります。あわせてご覧ください。

1階に降りると、石鎚山系で見られる植物の精巧な模型や、昆虫、岩石、化石などについての常設展もありますので、お見逃しなく。

2階のロビーにはノートがありますので、ぜひ感想を書き込んでくださいね。

四国トップクラスの品揃え! ようこそ、生き物グッズの誘惑地獄へ

さてさて、冒頭で学芸員の安田さんが着ていた「ヒキガエルTシャツ」が気になっていた方も多いのでは。
実はコレ、面河山岳博物館オリジナル商品で、館内ミュージアムショップで購入可能なのです!

仙人のような、森の賢者 ニホンヒキガエルがデザインされた、面河山岳博物館オリジナルTシャツは、久万高原町出身の美大生とのコラボ商品。

サイズは130、160、M、Lの展開で、カラーは全4色。
安田さん着用カラーは、左端のヒキガエル色です。

同館ミュージアムショップのカエルグッズは、Tシャツだけではありません。
さあ、覚悟は良いでしょうか。

クリアファイル、ボールペン、バッジ、キーリングにマスキングテープ、一筆箋…。
連れて帰りたくなるカエルたち。

手ぬぐい…ハンカチ…風呂敷…パタパタメモ…ステッカー。
あなたの周りのカエル密度が一気に上がる、愛らしいグッズの数々。

今回の企画展にあわせて加わったという、ヒキガエルキーリング。
車や家の鍵につけると「無事帰る」お守りにもなりそうです。

愛らしいヒキガエル缶バッジも、面河山岳博物館オリジナルデザインです。

カエルだけでなく、カメ、ダンゴムシ、昆虫、イモムシなどがカラフルにデザインされた手ぬぐいや、キーリング、ブローチ、哺乳類トートバッグも。

中でもグッときたのは、アカハライモリ6地方種族の典型パターンと、特徴的な地方個体群の腹面パターンが収録されているというマスキングテープ。
尻尾の形状や体長など、細部も忠実に描かれているそうです。
まるで図鑑みたいなマステですよね。

全貌が見たくて、びゃーっと引き出してしまいたい衝動に駆られます。
なので保存用に、もう1本…いや、友だちにも配りたい…危険。

「毒持ってるぞ!美味しくないぞ!」と、赤い腹を見せてアピールする、アカハライモリ防御姿勢手ぬぐい。
尊いです。

アカハライモリの腹面模様アクリルキーホルダーと、ヤモリの透ける栞。
イモリとヤモリをセットで、ややこしい方へのプレゼントにいかがでしょう。

そして、愛媛にすむセミ14種を網羅!
西条自然学校さんが制作した「愛媛のセミCD図鑑」も手に入ります。
セミ情報満載のブックレットには「抜け殻」の標本写真もありますので、夏場に限らず、セミの抜け殻を拾ったら「何ゼミのものか」を調べることもできますよ。

筆者はもちろん、既に持ってます。
冬場の車内で聴くとポカポカします(効果には個人差があります)。

恐ろしい品揃えでしょう。
ふふふ…。

実は、生き物グッズ四国屈指の品揃えを誇る、面河山岳博物館のミュージアムショップ。
グッズ担当の敏腕スタッフが、どんどん増殖させているそうですので、散財覚悟でお出かけください。

面河山岳博物館、2階の窓からは「面河川」と鮮やかな緑が眺められます。

今回ご案内してくださった学芸員の安田さんによると、新緑が美しい初夏、特に雨の日は絶景だとか。
雨の日の博物館で、ゆっくり過ごすのもいいですね。

面河山岳博物館企画展「やまのぬし ヒキガエル」は2024年6月23日(日)まで。
ヒキガエルとゆかいな仲間たちに会いに行こう!!

■ 面河山岳博物館企画展「やまのぬし ヒキガエル」
開催日/2024年4月27日(土)~2024年6月23日(日)
開催時間/9:30~17:00(入館は16:30まで)
開催場所/面河山岳博物館
駐車場/あり 10台
住所/愛媛県上浮穴郡久万高原町若山650-1
料金/一般300円、小中学生150円
※20名以上の団体は50円割引
※65歳以上の高齢者は半額(年齢を証明できるものをご提示ください)
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳の所持者及びその介護者1名は半額
お問い合わせ/面河山岳博物館 0892-58-2130
面河山岳博物館 公式HPはこちら
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reported by イマナニ編集部 マリリン
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