子どもと大人で秋の実りに感謝!愛媛の秋祭り

  

ワッショイ ナー!やってきました、秋祭り!

1_入選_050_皆川春奈『勇壮華麗』

松山市や伊予市では、秋になると三橋美智也の『神輿音頭』が町中で流れはじめ、秋祭りの訪れを感じさせます。
みなさんの地域では秋祭りが近づいてくると、どんな変化がありますか?

年に一度の大イベント!
今年もみんなで、特色あふれる秋祭りに出かけましょう。

秋祭りは何のため?何をするの?

「先祖の弔い」や「疫病退散」を願う夏祭り。
それに対し、作物の収穫時期である秋は、神社の祭礼として「五穀豊穣」を願います。

食べることは「命」に直結するので、とても盛大に行われる事が多いのです。

お神輿に神様の魂をのせて、地域を練り歩いたり…
神様にも楽しんでもらうため、芸能を奉納したり…
神輿を激しく振ると神様が喜ぶといわれる「魂振り(神輿振り)」を行ったり…

秋祭りは、子どもから大人まで、命あるものが「神様と秋の実り」に感謝する祭事なのです。


▲『大洲まつり』のおまつり村では、ステージイベント「郷土芸能まつり」が開催され、祇園太鼓や獅子舞、五ツ鹿踊りや神楽の奉納が行われます。

はじめての秋祭りと注意点

秋祭りは、年に一度の大きなイベント!
子どもと一緒に参加する際は、「お祭りの規模」を見極めましょう。

早めの参加、早めの撤収で、子どもが疲れないように心掛けて。
手つなぎか抱っこで、見失わないようにご注意を。

混雑する場所でのベビーカーの利用は、避けた方が無難です。
身動きが取れなかったり、将棋倒しになったりする危険もあります。

くれぐれも怪我のないように、気を付けて参加してくださいね。

地元の小さな秋祭りや、比較的ゆったりとしている『南予の秋祭り』からデビューしてみてはいかがでしょうか?


▲『大洲まつり』では、3体の神輿を先導する大名行列が市内を練り歩きます。この神幸は「お成り」と呼ばれ、300年以上の伝統があるお祭りです。

地方に伝わる、独特の芸能


▲『宇和島秋祭り』では、どこか哀しくも美しい音楽で優雅に踊る「鹿踊り」や、勇壮な牛鬼の練りなどを見ることができます。

愛媛県南予地域の総鎮守である、宇和津彦神社で見られる『八ツ鹿踊り』。
こちらは、360年余の歴史があります。

東北や関東などの各地で見られる「鹿踊り」は、仙台から伝わったとされており、愛媛県内では宇和島地方を中心に続く、独特の伝統芸能です。


※360度動画です。ご覧になれない場合はChromeブラウザもしくはYouTubeアプリなどをご利用ください。
▲宇和島地方に伝わる『鹿踊り』。YouTube伊予宇和島(動画は三間町の六ツ鹿踊り。)より

鹿の子に扮して踊っているのは声変わり前の少年で、舞踊は優美でとても女性的。
同時に奉納される、豪快で勇壮な牛鬼の練りとの違いを楽しみましょう。

かわいい稚児行列なども見られますよ。

日本三大荒神輿!


▲『北条秋祭り』では、「おひきあげの伝説」に登場する「猪木大魔(いのきだいば)さん」が、神輿を先導します。子どもたちを抱っこして泣かせている姿は、祭りの風物詩の一つです。

『日本三大荒神輿』の一つに数えられ、全国的に有名な國津比古命(くにつひめのみこと)神社・櫛玉比賣命(くしたまひめのみこと)神社の祭礼である「風早の火事祭(ひのことまつり)」。


▲『北条秋祭り』の様子。動画提供:英風会より

4体の神輿は、渡御を終えて神社の境内にお戻りになられる(宮入り神事)際に、39段の石段から何度も放り投げられます。

神輿に祀られた御神体が出てくるまで繰り返されますが、これは伊勢神宮の遷宮と同じ「神様の魂を遷して、神威の更新を図る」考え方によるものであって、神輿を破壊する行為が目的ではありません。

昔の言い伝えを再現した「おひきあげ」や、だんじり20数基の練り歩きなど、見どころ満載です。


▲『北条秋祭り』では、町会区ごとに秋祭りが行われます。特に國津比古命神社・櫛玉比賣命神社の祭礼は、火事祭として全国的に有名です。

100を超える屋台を奉納


▲『西条まつり』の様子。さいじょうムービーチャンネル(西条市公式YouTube)より
『西条まつり』とは、伊曽乃神社・嘉母神社・石岡神社・飯積神社、4つの神社の例祭の総称です。

江戸時代から約300年も続いており、約130台の屋台(だんじり、みこし、太鼓台)が奉納されます。
特に、伊曽乃神社に奉納されるだんじり・みこしの数は80台余りで、一つの神社に奉納される数の多さでは、全国にもあまり例を見ません。

祭囃子の響く中、細工を凝らした屋台が列をなしている姿は豪華絢爛そのもの。
毎年、県内外から多くの観光客が訪れています。


▲『西条まつり』の「川入り」では、加茂川にだんじりが勢ぞろいして見守る中、神輿と10台余りのだんじりが合図と共に一斉に川へ入り、神輿との別れを惜しむかのように、だんじりが神輿を取り囲みます。

四国三大祭りの一つ


▲『新居浜太鼓祭り』の様子。Youtube新居浜市より

古くは平安~鎌倉時代には存在したのでは?といわれている『新居浜太鼓祭り』。

別子銅山の開坑により地域経済が発展し、現在のように大型で美麗な太鼓台になっていったそうです。
現在54台の太鼓台があり、各地域で運営や管理をしています。

最大の見どころは「かきくらべ」!

市内を練り歩く際の車輪を外し、高さ約5.5m、重さ約3tの太鼓台を、1台につき約150人の「かき夫」が担ぎ上げます。

何十台もの太鼓台がひしめき合い、息を合わせて天高く担ぎ上げる「さしあげ」などのパフォーマンスを行う姿は、まさに別名「男祭り」そのもの!
ぜひ、その気迫を感じてください。


▲『新居浜太鼓祭り』は四国三大祭りの一つとして知られており、毎年約20万人の観客が集まる盛大な祭りの一つです。

神輿もてこい!名物の喧嘩神輿


▲『道後秋祭り』鉢合わせの様子。Youtube道後湯之町大神輿より

『道後秋祭り』は、1年間眠っていた神様を揺り起こすための「鉢合わせ」を行うことで有名です。

「もてこい!もてこい!」の掛け声とともに、神輿本体同士を激しくぶつけ合うため、喧嘩神輿とも呼ばれています。
圧倒されるような気迫が伝わってくる、激しく勢いのある男祭りです。


▲『道後秋祭り』は、伊佐爾波神社・湯神社、八町会に所属する八つの町の大神輿が「鉢合わせ」を行います。合計8体の大神輿が道後温泉駅前に集合し、それぞれ2回ずつ鉢合わせを行う勇ましい姿は、圧巻です!

子どもと大人で、お祭りを盛り上げよう!

いかがでしたか?
子どもと一緒に楽しめるものから、男たちによる熱狂的なものまで、さまざまなお祭りをご紹介しました。

まずはおっとりとしたお祭りに参加してみて、徐々にステップアップしてみてはどうでしょうか。
開催される地方によって、独特のパフォーマンスが見られますよ。

フォトコンテストが開催されているお祭りもあります。
思い出作りに、カメラ片手に色々な秋祭りへ参加してみたいですね。

みんなで今年の収穫を祝い、来年の豊作を願いましょう!

【今回ご紹介したお祭り】

■大洲まつり
開催日/11月2日~3日
開催地/大洲市(大洲エリア)
『大洲まつり』の情報を見る


■宇和島秋祭り(宇和津彦神社の秋祭り)
開催日/10月28日~29日
開催場所/宇和島市野川
『宇和島秋祭り』の情報をみる


■北条秋祭り
開催日/10月5日~8日(開催地による)
開催場所/旧北条市エリア
『北条秋祭り』の情報を見る


『第4回 風早秋祭りフォトコンテスト2018』の情報を見る


■西条まつり
開催日/10月6日(土)~10/17(水)(開催地により異なる)
開催場所/伊曽乃神社、嘉母神社、石岡神社、飯積神社
『西条まつり』の情報(10/6〜10/7)を見る
『西条まつり』の情報(10/14〜10/17)を見る
平成30年度 西条秋まつり写真コンテスト
応募方法:西条市役所で応募票を受け取り、印刷した写真に添付して応募


■新居浜太鼓祭り
開催期間/10月15日(月)~10月18日(木)
開催場所/新居浜市(新居浜エリア)
『新居浜太鼓祭り』の情報を見る
『第44回 新居浜太鼓祭り写真コンテスト』の情報を見る


■道後秋祭り
開催日/10月5日(金)~10月7日(日)
開催場所/松山市道後温泉駅前
『道後秋祭り』の情報を見る
道後秋祭りの情報はポスターも参考にしてください。

reported by イマナニ編集部
イマナニ特集