Hanbun.co結成10周年/新作公演「彼は誰れ時(かはたれどき)」の魅力を知ればパフォーマンスが見たくなる!

  

ライブの楽しさ、知ってる?覚えてる?

01_彼は誰れ時

コロナ禍でイベントやライブなど、生で分かち合える楽しみが制限されてきましたね。

松山を拠点に活動する、アニメーションとダンスのパフォーマンスユニット『Hanbun.co(ハンブンコ)』も、2020年に10周年を迎え、記念公演を計画していましたが断念。
「もっと身近に」「生活にアートを」という想いを大切に、より細かい演出まで目の前で楽しめるよう、カフェや小劇場で作品を上演してきたHanbun.coならではの公演が、なかなか届けられなかったそうです。

そんな今だからこそ、感染対策をしっかりとった会場、ゆったりと座れる客席、照明や音響にもこだわり「会場全体で味わうアートパフォーマンスを体感してもらおう」と、Hanbun.coらしさに新しい試みを加えた、新作が上演されることになりました!

10周年記念公演『彼は誰れ時(かはたれどき)』を9月17日〜19日に、IYO夢みらい館で全3回公演。
大人も子どもも劇場に足を運んで、生の舞台の臨場感や一体感を味わいませんか。
※9月17日(土)19:00~20:10 / 18 日(日)・19 日(月・祝)15:00~16:10

パフォーマンスユニット『Hanbun.co』の魅力に迫る

『Hanbun.co』は、松山を拠点に活躍するチェコアニメ作家・美術家の山内知江子さん(写真左)と、振付家・ダンサーの得居幸さん(写真右)によるパフォーマンスユニット。

山内知江子さんは、チェコ、プラハ国立芸術アカデミーでアニメーションや舞台美術を学び、帰国後もグラフィックデザインや映像、舞台美術など活躍の場は多岐に渡ります。
得居幸さんは、NYへ短期留学、帰国後は振付家アマンダ・ミラーに師事。
コンテンポラリー・ダンスグループ「yummydance」の一員としても活動しています。
「国内外で活躍!ダンスグループ「yummydance」(ヤミーダンス)と一緒にコンテンポラリーダンスの魅力を知る!」特集記事はこちら

アニメーション作家と振付家というジャンルを超え、お互いが創り出す内容にアイデアや意見を出し合って創作するスタイルで、時には、秒単位・ミリ単位の一瞬のシーンに対しても、話し合いを重ねて制作しているそうです。

これまでは、日本の歴史や文化、子どもの頃の記憶が詰まった「童話」をモチーフとしたオリジナル作品を主に創り、様々な場所で上演してきました。

ダンスとアニメーションを融合した表現に、映像・カラダ・音楽・美術を交錯させ、ジャンルを限定しない、どこかダークで懐かしいハンブンコ独自の世界が広がります。
会場の特性を生かした空間の演出は高く評価され、その場でしか味わえない感覚に包まれます!

Hanbun.co(ハンブンコ)というユニット名は、「誰かとお菓子を半分こするように、私たちの作品を真ん中からパカッと割って、ワクワクしながら一緒に味わいたい」という観ている皆さんへの想いで付けられました。

Hanbun.coの2人は、“言葉にならないけど普段感じていること”、“ついつい閉じ込めてしまう敏感な心の部分”にぴったりはまる表現を模索しながら作品を制作しています。

「右向け右で統一されてしまうものなんかじゃなくて、本当の感情を共有したい。そういうフラストレーションや、面白いこと、いろいろなものをひっくるめてユーモアを纏って表現できるのがアート」という気持ちを大切にしているそうです。

だからこそ、「押し付けや決まった形を見せるのではなく、半分、あなたの感じたままに受け取って欲しい」。
そんな温かい気持ちが伝わってくるユニット名ですね!

Hanbun.coの活動は、日本各地のカフェや小劇場などでの作品上演のほか、コマ撮りアニメーションを体験してもらうワークショップも行ってきました。

道後オンセナート2018では、地元プロジェクトとしてワークショップ「みんなで作ろう! コマ撮りアニメ in 道後」を実施。
子どもから大人まで総勢150名の地域の皆さんと作品を創り上げました。

ほかにも、文化庁「令和2年度障害者による文化芸術活動推進事業」の派遣アーティストとして「松山盲学校の方々とつくるドリームラジオ」を担当するなど、新しいことにどんどん挑戦し、活躍の場を広げながらも、結成当時から変わらない想いを貫き、アートをより身近に感じてもらうための活動を積み重ねてきました。

新作「彼は誰れ時(かはたれどき)」はどんな舞台?

今回の作品テーマは「彼は誰れ時(かはたれどき)」。
彼は誰れ時とは、夜が明ける直前の人の顔の判別が付かなくなる時間のこと。
「こんな曖昧な世界の先で、あなたは、私は、いったいどんな顔をしているか」と、問いかけています。

いつコロナが治まるとも知れない悶々とした日々。
まるで出口の見えない長い夜のような暗闇に感じる人もいるかもしれません。

マスクを付けることが当たり前になり、半分隠れた顔を想像しながら過ごす日々。
自分の顔さえはっきりと意識できなくなっているかも。

そんな中で、夜が少しずつ明けていくように、光に向かって何かを探していくように、自分にスポットを当て、どういう自分になりたいかを考える時間を、誰しも必要としているのではないでしょうか。

テーマやチラシの印象から、少しダークな雰囲気もしますが、彼は誰れ時は、夜明け前のひととき。「作品を見終わった後は、闇ではなく光に目を向けられるように、こんな時代だからこそ前向きに光を見つめていこうという希望に満ちたテーマです」とのこと。

Hanbun.coの作品を作る際に、ルールは一切ありません。
これまでも、時にミュージシャンと一緒に舞台に立ったり、舞台の中にもう一つ部屋を作ったりと、作品によってスタイルを変えながら制作してきました。

今回は、10周年記念公演ということで、これまでとはまたひと味違う作品に。
会場もより大きなホールで、スケールアップした作品を披露します。

広い舞台に合わせて制作した迫力あるアニメーションや多彩なダンサーたちのパフォーマンスに加え、デザイナー・カメラマン・舞台美術・音楽・衣装など、細部までこだわったオリジナルの新作を用意。

各方面のアーティストの方に声を掛けた際、皆さんコロナ禍で「何かをしたい」という強い想いを持っていたようで、快く引き受けてくださったそうです。
この舞台でしか見られないものばかりだそうなので、「ぜひこの空間全部を味わってほしい!」とHanbun.coの2人。

撮影:一楽 – ichigaku –

ダンスの出演者は、得居幸さん(Hanbun.co)に加えて、赤松美智代さん(赤丸急上昇)、品部大和さん(星屑ロケッターズ)、星加昌紀さん(ハニーサクル/星屑ロケッターズ)、三木優希さん(星屑ロケッターズ)の5名。

その他にも、この公演の為だけのオリジナルを創り上げてくれた、音楽担当のNO69さん、衣装の惠美尚子さん(soluz)、大道具の丁稚カンパニーなど、多方面で活躍する各分野のプロフェッショナルと一緒に、地方発信のアートパフォーマンスでは類を見ない規模の作品を創り上げています。

正解なんてない。感じたままに楽しんで!

作品を観ることを「難しく感じる方もいるかもしれませんが、作品は、形があるようでない雲のようなもの。空を見上げた時の雲の形に、お腹が空いたり、いつかの思い出と重ねて切なくなったりしませんか?見る人によって捉え方が違う雲のように、気軽にニュートラルな気持ちで作品を自由に楽しんで欲しいです」と話します。

舞台を観ていて、「ファッションが好き、音楽が好き」など、あなたの”好き”から世界が広がっていくかもしれません。
また「言葉にはできないけれどなんとなく好き、ワクワクした」と、自然と心が動かされるものがたくさん散りばめられています。
子どものように、世界から受け取る刺激をまるっと感じてみませんか?

分からないものを無理に分かろうとせず、心の動きをそのまま楽しんだり、一緒に行った人と感じ方が違うことを楽しんだりしてみてくださいね。
終わった後も作品について話すのが楽しくて幸せな時間になりますように!

「子どもにこそ気軽にアートを楽しんで欲しい」、ということでHanbun.coではいつでもお子様連れ大歓迎!
今回は3公演とも2階席は親子エリアになっています。感じたままにアッと驚いたり笑い声が上がったりしても大丈夫。
親子チケット(大人1名+小中学生1名)4,000 円も販売しています。
※高校生・大学生は 2,000 円、小中学生は 1,000 円、未就学児は無料です。

Hanbun.coならではの、作品の世界がもっと広がる、ユニークなリターンを用意したクラウドファンディングも実施中です。

7月31日で終了してしまいましたが、自分の「声」を送ると新作オリジナル音源に、自分の「声」が使われるプランもありました。
当日、どの部分が全国から寄せられたみんなの「声」なのかを想像するのもお楽しみポイントですね!

その他にも、公演後の舞台美術解説とミニアフタートーク、山内知江子さんがあなただけのモンスターを目の前で描いてくれるプランなど面白い試みがたくさん。
地方発信アートをみんなで盛り上げていきませんか?

作品のテーマに沿って山内知江子さんがイラストを描き下ろした、ビッグトートバッグ。
マチが広くてたっぷり入るビッグサイズ(横 480mm×縦 400mm)。丈夫なキャンバス生地です。

今回の公演では、コロナ対策として会場でのグッズ販売を致しません。
なので、グッズが欲しい方はクラウドファンディングのページをチェックしてくださいね!

Hanbun.co結成10周年 新作公演「彼は誰れ時(かはたれどき)」のクラウドファンディングページはこちら

作品は本番に向けてまだまだ進化中!
アニメーションとダンスを合わせるのはとても大変な作業。
そして今回はダンサーが5人という初の試みも。

ジャンルを超えてアーティスト同士が、より時代に合ったものは?作品のイメージに合うものは?湧き上がる感情にぴったりの動きは?と試行錯誤を重ねています。
「最高のありのままのHanbun.coをお届けしたい」と、奮闘しています!

皆さんも難しいことは考えず、ふと空を見上げるように感じたままを楽しみに来てくださいね。
あなたにとっての夜明けはどんな風景になるでしょうか?

■ Hanbun.co結成10周年 新作公演「彼は誰れ時(かはたれどき)」
問い合わせ/hanbunco2022@gmail.com
開催期間/2022年9月17日(土)~19日(月・祝)
開催時間/9月17日(土)19:00~20:10、9月18日(日)・19日(月・祝)15:00~16:10(開場は各開演の30分前)
開催場所/IYO夢みらい館(伊予市文化交流センター)文化ホール
住所/愛媛県伊予市米湊768-2
料金/一般3,500円、高校生大学生2,000円、小中学生1,000円、未就学児無料、親子チケット(大人1名+小中学生以下1名)4,000円 ※当日券は+500円 (税込)
Hanbun.co結成10周年/新作公演「彼は誰れ時(かはたれどき)」の公式HPはこちら
イマナニで「Hanbun.co結成10周年/新作公演『彼は誰れ時(かはたれどき)』」の情報を見る

reported by イマナニ編集部 さきち
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