高知県立牧野植物園でNHK連続テレビ小説「らんまん」のモデル牧野富太郎博士の魅力に迫る
2023年は高知がアツい!?自然本来の美しさを楽しむ植物園
桂浜やはりまや橋、よさこいに日曜市など、たくさんの見どころがある高知県。
日々県内外の多くの人がこれらの観光スポットやイベントに足を運んでいますが、今この高知県で最も熱い場所といえば、皆さんはどこを思い浮かべるでしょう?
高知を代表する偉人・坂本龍馬の銅像がある桂浜?
コロナ禍を乗り越え数年ぶりに開催された、全国に誇るよさこい祭り?
これらももちろん定番の観光として人気ですが、今年2022年から2023年にかけて、この高知県で最もホットな場所。
それはやはり「高知県立牧野植物園」でしょう!
高知市の中心地街から車で約20分、市内の山・五台山の頂上付近にある牧野植物園。
ここは四国でも唯一の総合植物園であり、高知県が生んだ偉人の一人である植物学者・牧野富太郎博士の功績を顕彰する施設です。
園内ではおよそ3000種類もの植物や草花を、自然の形をなるべくそのままに残しつつ展示。
四季折々で咲き乱れる様々な花を眺めながら、ゆったりした時間を過ごすことができます。
すぐそばには四国八十八ヵ所巡礼地のひとつである五台山竹林寺もあり、昔から植物や自然を愛好する人や、地元の人々のお出かけスポットとして人気の植物園です。
そんなこの場所が今注目を集めている理由は、2023年放送予定の朝ドラ!
来年4月より放送予定のNHK連続テレビ小説『らんまん』。
神木隆之介さんを主役に迎える本ドラマは、牧野富太郎博士の生涯を元にした物語です。
大勢が注目する朝ドラの影響で、今まさに「牧野博士フィーバー」前夜を迎える高知県。
植物学者・牧野富太郎って一体どんな人?
植物園の中はどんな様子になっているの?
今回はそんな施設の魅力・ポイントを、詳しくご紹介していきます。
ラストには抽選で「高知県立牧野植物園」チケットプレゼントもありますので、お見逃しなく!
展示植物は約3000種類!四国唯一の総合植物園・高知県立牧野植物園とは
「高知県立牧野植物園」がこの地に誕生したのは、今から60年以上前の1958年。
「日本の植物分類学の父」牧野富太郎博士の功績を後世に残すため、そして同時に多彩な植物の保全・研究・教育的普及を行うため、この植物園は開園しました。
総敷地面積は約8ヘクタール。
これは東京ドームおよそ2個分に相当する広さです。
通常植物園は「京都府立植物園」「ニューヨーク植物園」など、園の名前に地名を冠するのがスタンダード。
人名を冠した植物園は、世界的に見てもあまり前例がありません。
それ故に牧野富太郎博士が、いかに大きな功績を残した人物であるかが伺えますね。
また植物園といえば綺麗な花畑や、広々とした大きな温室の光景を想像する人も多いはず。
そういった景観も楽しめますが、それ以上に園内の敷地面積を占めるのは、野山をそのまま持ってきたかのような自然あふれる景色です。
各エリアのコンセプトによりますが、なるべく草花や植物の自然としてあるべき姿を保つこと。
そのテーマを、牧野植物園は大切にしています。
そのため人によっては、園内の景観をやや地味に感じる人もいるかもしれません。
ですがどこか粗野で煩雑な雰囲気さえ感じるこの環境こそが、植物や自然本来の美しい姿なのです。
野山に咲く草花を楽しめる牧野植物園。
非常に広い園内は、主に大きくふたつのエリアに分かれています。
ひとつが、多数の植物を展示している屋外エリア。
もうひとつが、牧野博士にまつわる資料や展示などを多数残した博物館エリアです。
ここからはそれぞれのエリアの見どころについても、さらに詳しく解説していきましょう。
植物園のメインはここ!屋外エリアには温室や芝生広場も
牧野植物園の屋外エリアは、大きく分けると5つに区分されます。
まずは、最も大きな面積を占める「南園」エリアです。
敷地は非常に広大で、エリア内をお遍路道が横切っていたり、結網山という小さな山もまるまるひとつがこの南園の一部。
そんな特徴からも、この場所の広大さが伝わることでしょう。
ここには牧野富太郎像や樹齢60年を超える桜の木「仙台屋」、そして開園50周年記念庭園など、主に植物園を象徴するスポットが集められています。
景観を楽しんでもらうために、南園では季節に応じて植物の植え替えを職員さんが行うことも。
春には春の、そして秋には秋の、自然の原風景の残った景色が楽しめますね。
二つ目の屋外スポットとして見どころ満載なのが、園の正門を入ってすぐの「土佐の植物生態園」。
このエリアは標高の高い山間から太平洋を臨む海辺まで、幅広い高知の植物の生態を再現した、小さな複数の区画から成り立っています。
伸びた木枝の一本や、落葉した葉っぱの積もり方など。
ひとつひとつの景観もすべて、自然を切り取ってきたような景色に見せるべく、綿密に計算して作られているのです。
複数の植物の配置法則や、草木が生える土地の地質など、普通に見るだけでは到底想像もつかないような、徹底した管理と環境整備の元に作られたこのエリア。
その分距離は短いながらも非常に見応えがあり、植物が好きな人の中には、正門から入園窓口までのこの通路だけで1時間以上過ごす人もいるそうです。
三つ目は植物園らしさ満載の「温室」エリア!入園窓口がある展示館周辺エリアから連絡道で小山を迂回した後、南園を横断した位置にある施設です。
ここでは熱帯地域に自生する植物を中心とした展示が行われており、最も植物園らしいスポットとして人気も高い場所ですね。
建物の中はジャングルを思わせる鬱蒼とした植物の生い茂る景色や、砂漠地帯を思わせる乾燥した土地に自生する植物まで。
暑い地域で自生する多くの植物の様子が楽しめます。
ここだけに限らず園内のあちこちには、各時期に咲いているお花やなっている実にわかりやすいポップを掲示。
この表示を目印に、ユニークな植物を見て楽しむのもおすすめですよ。
そして四つ目が、「北園」エリア。
こちらの区域の一画「薬用植物区」では、薬用植物を中心とした草花が栽培・展示されています。
昔から身近な植物の中には、人々にとって薬となる草花も多数存在していました。
美しい見た目だけでなく、様々な効果・効能で人々の役に立つ実用的な植物。
その研究が、このエリアでは行われているのです。
多くの人が足を運ぶ植物園のメインルートからは少し外れているため、初めて園を訪れた人はなかなか立ち入ることのない場所かもしれません。
牧野植物園に度々足を運んだり、植物の研究に興味のあるツウ向けの隠れた人気エリア。
興味のある方はぜひ、こちらも覗いてみてはいかがでしょうか。
そして最後は、一番直近に開設されたエリアである「広場エリア」!園内の二つの記念館を繋ぐ回廊の左右にある、「こんこん山広場」と「ふむふむ広場」がここに当たります。
「こんこん山広場」には開けた見晴らしの良い芝生区画があり、休日にはピクニックを楽しむ家族やカップルの姿も。
また高知の町や南園を見渡せる展望台があったり、フラワーショーなどのイベントもここで開催されています。
「ふむふむ広場」はその名の通り、草木を実際に見て触って、五感を使いながら“ふむふむ”と植物のことを学べるエリア。
本来は園内の植物をちぎったりすることは厳禁。
ですがこのエリアに限り、植物を目で見るだけでなく、葉をちぎって匂いを嗅いだりしてもOK◎そのため、お子さんから大人まで幅広い世代が草花の知識を楽しく知ることができますよ。
園内施設で植物学者・牧野富太郎の功績を紐解く
非常に広大な敷地となっている屋外エリア。
たくさん歩いていろんな植物を眺めながら、あわせて屋内エリアの展示も楽しむと、よりさらに植物園の魅力を感じられるでしょう。
植物園の屋内施設は「本館」と「展示館」のふたつ。
ここは様々な資料展示が行われていたり、ショップやカフェレストランが併設されています。
どちらの建物も、高知駅などのデザインを務めた建築家・内藤廣さんが手掛けたもの。
解放感でスタイリッシュな外観でありつつも、山の頂上という立地を考慮した、自然の景観を壊さないデザインで作られた建築物になっています。
円を描き、外から内へと傾く屋根の形状も非常にユニーク。
これは山に降ってきた雨水を集め、植物園の運営に効率よく利用できるよう設計された建物です。
園内の入園窓口がある「本館」では、ここ牧野植物園がある五台山周辺の野山の自然や、高知という土地の歴史を知ることのできる展示が為されています。
また牧野博士にまつわる蔵書や遺品など、約60,000点の資料を収蔵する施設・牧野文庫があります。
様々な植物調査を行う方も出入りする、研究施設のような役割も兼ねています。
そしてもうひとつの「展示館」では、牧野博士の生涯を追う事のできる資料や、牧野博士の残した具体的功績を知ることのできる資料が展示されています。
さらにシアター展示や、模型を触ったり動かして五感で植物の魅力を楽しめる展示も多数あり、建物を出る頃は、きっとあなたも植物や牧野博士のことが好きになっているでしょう。
牧野博士が愛した高知の自然を高知県立牧野植物園で体感しよう
その葉が植物園のロゴマークともなっており、博士が生涯愛したとも言われるバイカオウレン。
そして新種発見として世界で初めて発表したヤッコソウに、命名を行ったヤマトグサやスエコザサ。
そんな牧野富太郎博士の功績にまつわる植物を始めとして、高知県立牧野植物園では多くの草花たちが四季を色とりどりに彩ります。
四国唯一の総合植物園は、全国的にも非常に興味深い植物の世界が、存分に楽しめる場所。
じっくり植物の世界に浸るもよし、気軽に季節の花々が彩る美しい景色を楽しんでもOK!
多くの人の心を癒す、美しさと癒しの力を持った植物の世界。
ぜひひとりで、あるいは友達や恋人、家族と一緒に、この植物園の魅力を実感しに来てみてくださいね。
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高知県立牧野植物園の魅力をこの機会に楽しんでみませんか?
応募期間:2022年11月18日~12月18日
当選者の発表は賞品の発送をもってかえさせて頂きます。
■ 高知県立牧野植物園
住所:高知県高知市五台山4200-6
TEL:088-882-2601
開園時間:9:00~17:00(最終入園16:30)
休園日:年末年始(12/27~1/1)、メンテナンス休園あり
料金:一般730円、高校生以下無料
駐車場:有(工事のため減少中)
高知県立牧野植物園 公式HPはこちら
イマナニで「高知県立牧野植物園」の情報を見る