【令和5年度宇和島伊達家コレクション展① 愛媛/宇和島市】 苦労兎・秀宗の人生を知る

  

2023年4/29~10/2開催 宇和島藩初代藩主の波瀾万丈な生き方とは

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愛媛県宇和島市にある「伊達博物館」には、江戸時代に宇和島を治めた伊達家の粋な文化が結集しています。

文化遺産の中から、貴重な古文書類や武具甲冑、婚礼調度品などが展示され、常設展示は半年に1度、内容を総入れ替え!その他にも季節に合わせた特別展示など、他では見ることのできない貴重な展示が盛りだくさん。

そんな「伊達博物館」から、今回は宇和島藩初代藩主・伊達秀宗をクローズアップした展示をご紹介します!

(紫糸威二枚胴具足 宇和島藩祖伊達秀宗所用[宇和島市立伊達博物館蔵])

戦国時代から江戸時代に移り変わる動乱の時代に誕生した伊達秀宗。
豊臣秀吉や徳川家康といった天下人、そして偉大な父・伊達政宗との関わりの中で、時代に翻弄された生涯は、どこか現在の新型コロナウイルス感染症や物価高など、苦労が絶えない世の中を彷彿させるかもしれません。

(黒蝋色塗鞘合口拵[(公財)宇和島伊達文化保存会蔵])

イベントタイトルにもある「苦労兎」は造語で、政宗・秀宗親子は卯年生まれ。
兎は弱肉強食の自然界をたくましく生き抜く動物で、性格は繊細ながらも童話では時に頭が切れ、時に狡猾、賢い動物として描かれることも。実は秀宗も同様の側面が……。

そんな秀宗の苦労人ならぬ苦労兎(くろうと)な人生を、天下人や父との関わりの中からたどっていきます!

(御紋散藤扇面蒔絵広蓋[(公財)宇和島伊達文化保存会蔵])

伊達秀宗は、4 歳で秀吉に拝謁し人質になっています。
しかし、人質といっても不遇ではなかったようで、秀吉からのプレゼントなど、関係性がうかがえる展示もあります。

(法語軍扇[(公財)宇和島伊達文化保存会蔵])
12歳では家康に拝謁し、江戸で3 度目の人質。
24 歳では父・政宗とともに、幼少期仕えた秀頼を敵の総大将とする「大坂冬の陣」へ初陣と、まさに波瀾万丈。
初陣・大坂冬の陣を再現した展示や、家康から拝領した拵(こしらえ・日本刀の外装)も!

(金茶糸威五枚胴具足 伝 仙台藩祖伊達政宗所用[(公財)宇和島伊達文化保存会蔵])

大坂の陣の功績から宇和島藩主となった秀宗。
離れて暮らす父・政宗は、ずっと息子・秀宗のことを想い続けていましたが、ある事件をきっかけに親子関係に決定的な亀裂が生まれます。
それは藩を揺るがす事態に…。
政宗と秀宗の相互の思いや交流に注目した展示も必見です!

【特別企画】 期間限定公開!! 名香 一木四銘

(香木 銘 柴舟[(公財)宇和島伊達文化保存会蔵])
本展示では、政宗がこれほどの香は無いと言いきる貴重な名香・香木「柴舟」を含む全4種類(6月・初音/7月・白菊/8月・柴舟/9月・蘭)が一ヶ月ごとに期間限定で展示されます!
こちらも資料とともに当時を体感できる貴重な機会なので、ぜひ足を運んでみてくださいね。

企画展も見どころ満載!

末広鉄腸著『雪中梅』(宇和島市立伊達博物館蔵)

同時開催されている「令和5年度ダテハク企画展① 宇和島のがいな文人たち―刀から筆へ―」では、明治~大正期に活躍した宇和島出身の文人たちを、作品やゆかりのある資料を通して紹介。
「がいな」とは、宇和島の方言で「すごい」という意味。
宇和島が生んだ人たちの感性と気鋭を感じとれます!

開催日/2023年4月29日(土)~11月6日(月)

■ 令和5年 宇和島伊達家コレクション展①
開催日/2023年4月29日(土)~10月2日(日)
時間/9:00~17:00(最終受付は16:30まで)
場所/宇和島市立伊達博物館
休館日/毎週火曜日、12/29~1/3 火曜日が国民の休日にあたる場合は翌平日
※5月2日は臨時開館しています。
住所/愛媛県宇和島市御殿町9-14
料金/【大人】500円【大学生/高校生】400円【65歳以上】400円
※中学生以下の方は無料
お問い合わせ/0895-22-7776
伊達博物館 公式HPはこちら
イマナニで「令和5年度宇和島伊達家コレクション展(1)「苦労兎(くろうと)秀宗―秀吉、家康、そして父政宗―」」の情報を見る
イマナニで「伊達博物館」の情報を見る

reported by イマナニ編集部 さきち
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