砥部焼と菊間瓦の女性作家による初のコラボ展!

  

えだまめ    イマナニ体験レポート

見ごたえあり!愛媛の代表的窯業産業のコラボレーション

こんにちは。えだまめです。
砥部町で「愛媛県産業技術研究所 窯業技術センター」の新築、移転にあわせて「砥部焼」と「菊間瓦」のコラボレーション作品展が開催されるということで、砥部焼伝統産業会館を訪れました。

砥部焼も菊間瓦も、愛媛県を代表する「窯業」であり、歴史ある伝統的特産品です。
私は砥部焼には馴染みがありますが、菊間瓦には「住宅用の瓦」位の知識しか無く…今回初めて菊間瓦の「作品」が見られるということで、楽しみにしていました。
1-1
入り口に飾られた鬼瓦と壺。大きさと迫力にびっくり。
入り口に飾られた鬼瓦と壺。大きさと迫力にびっくり。 砥部焼の紹介コーナー。国の伝統工芸士の作品です。 砥部焼と菊間瓦が並んでいても、意外と違和感はありません。 歴史ある貴重な品が惜しげもなく展示されています。
2階全体が会場になっていて、最初の部屋では菊間瓦と砥部焼それぞれの歴史や工程などの紹介がされていました。
菊間瓦の落ち着いた銀色と砥部焼の白地に藍の色合いが対照的です。

鎌倉時代に起源があるとされる菊間瓦。
会場には唐獅子など江戸時代の品から、明治時代に作られた道後温泉の棟鬼瓦や、「皇居御造営の御用瓦」の展示もあり、古くから高い評価を得てきた産業だということが分かりました。
また、最近の作品として、表札やコースターなども展示されていて、屋根瓦以外にも様々な挑戦がされていることが紹介されています。

反対側のスペースは砥部焼の展示です。
こちらも江戸時代の製品から現代の作家の作品までがたくさん並んでいて、時代とともに変わってゆく様子が分かるようになっていました。
2-1
菊間瓦の道具類。
菊間瓦の道具類。 菊間瓦の紹介コーナー。 道後温泉の「湯玉」が細工された明治時代の棟鬼瓦 砥部焼の歴史的資料もたくさん展示されています。

女性ならではの感性が光る、「まどんな展」で逸品さがし

次の展示室は、「まどんな展」の会場です。
「まどんな展」は、砥部焼伝統産業会館で毎年開催されている、現役の女性砥部焼作家が出展する人気イベントです。

出品作は一部の非売品を除き展示販売されています。
今回は砥部焼から17名、菊間瓦から3名の計20名の女性作家が出展しています。

並んでいる砥部焼は、植物や動物などの絵付けがされた品が多く、微妙な濃淡を活かした、やさしい感じのものがたくさんありました。
また、白地に藍だけでなく、カラフルな色が使われていたり、素地が白ではなく茶や緑のものなど、様々な工夫がされていました。

サイズは女性らしい小ぶりなものが多く、使いやすそうで、見た目もかわいく、さすが生活の器!という感じです。
3-1
やさしい色合いの絵付けがされた食器がたくさん。
やさしい色合いの絵付けがされた食器がたくさん。 出品作は展示即売。気に入ったらお買い上げ。 食器や置物が多く出品されています。
菊間瓦の作家は、主に置物を出品していました。
小さいサイズの鬼瓦や、招き猫など縁起物がほとんどで、にっこり笑った鬼瓦もありました。

会場でひときわ目を引いたのが、菊間瓦の「水板」。
天女と龍がそれぞれ細工されていますが、なんと展示台を3つ使った長さのものです。

サイズもモチーフも、砥部焼の展示会ではあまり見ないものだったので、私も思わず見入ってしまいました。
また、偶然か、カエルの置物が砥部焼と菊間瓦の双方から出品されていてました。
磁器と瓦製品、それぞれの特徴が出ていたのが興味深かったです。
4-1
お土産によさそうな、縁起物の飾り
お土産によさそうな、縁起物の飾り 穏やかな表情をした天女の水板。 みきゃんの土鈴が!どんな音がするのか確かめたかった…
「まどんな展」は砥部焼伝統産業会館で30年以上開催されている、人気イベントですが、今回初めて他の工芸品とコラボレーションしたそうです。
同じ愛媛で頑張る女性の窯業関係者同士の刺激になって、それぞれの産地でどんどん素敵な作品が作られていくといいなあと思いました。

「砥部焼」と「菊間瓦」のコラボ展は、来年3月まで酒器や干支など計5回予定されているそうです。
今後もどんな作品が出品されるのか楽しみです。
砥部焼×菊間瓦「まどんな展」
開催日/9月7日~10月20日
開催時間/9:00~17:00
開催場所/砥部焼伝統産業会館(愛媛県伊予郡砥部町大南335)
駐車場/普通30台
料金/大人:300円、65歳以上高校生・大学生:200円、小・中学生:100円
問い合わせ先/砥部焼伝統産業会館 TEL.089-962-6600
reported by えだまめ