愛されてきた味、届け! 温かい想い。 ひぎりやき 澤井本舗 バレンタイン 【愛媛/松山市】
想いを届ける。 ソウルフードで。

立春を過ぎてもまだまだ寒い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。
冬将軍は何回攻めてくるのか…芯から冷える日が続きますね。
暖かい部屋、温かい飲み物ときたら身もココロも温まる、食べ物ですよね。
さらにプラスして、甘いものも欲しいところ。
節分が過ぎ、もうすぐバレンタインということで、いろんな場所でバレンタインイベントを目にします。
女性も男性もドキドキ、ワクワクしますね。
バレンタインといえば、何を想像されますか。
やはり、女性から男性へチョコレートを贈ることでしょうか。
これは日本独自の文化であり、世界とは異なる特徴のようです。
本命チョコや義理チョコ、友チョコ、自分チョコと目的もさまざま。
世界各国にも独自の特徴があります。
アメリカでは家族や友人にカードを送り愛と感謝を伝えたり、タイでは男性が女性に花束とぬいぐるみをプレゼントして、プロポーズするなんてことも!
「愛情や感謝を表す特別な日」として祝われるのは共通なんですね。
ちなみにバレンタインデー発祥の地はイタリア。
古代ローマ帝国に起源を持つとされ、長い歴史があります。
ここ松山市でも、長い歴史を持つ老舗があり、この季節限定の温かい食べ物が登場していますよ。
『ひぎりやき 澤井本舗』さんです。
松山市駅前に店舗があります。
店舗前におしながき。
本日の限定品も美味しそうです。
漂う甘い香りに誘われて店内へ。
松山市駅前にあるお店に近づくにつれて、甘い香りが漂ってきます。
焼き場はガラス張りで、道路に面しているので通りすがりに目につきます。
平日に訪問しましたが、地元の人、スーツケースを持った観光客など、次から次へとお客さんがきていました。
中には10個購入されている方も。
長時間のイートインスペースはないものの、テーブルと腰掛けの小スペースがあるので、その場で焼きたてホクホクが食べられますよ。
店内で食べることを伝えると、温かいお茶をいれていただきました。
定番のあずきあんを一口…焼きたてのおいしさといったら! もう、自然と笑みがこぼれますね。
サクふわの生地に、お店で炊きあげた北海道産の小豆が、たっぷりと入ったひぎりやき…とても美味しいです。
肌目に細かい気泡が多く、どら焼きに近い食感で、食べ始めたら止まらなくなるので要注意!
現在は期間限定で、チョコレートがあります。
毎年、期間限定品の中で1番の人気商品です。
チョコレートクリームは、ひぎりやきに合わせて作られていて、焼きたても、冷やしても、生チョコのようにおいしくいただけますよ。
チョコ好きにはたまらないですね。
バレンタインの季節にもぴったりです。
ぎっしりとあんこが。
やはり焼きたては別格です。
定番のあずき、白あん、クリームと限定商品はチョコとカマンベールチーズです。
腰掛け奥には俳句ポストが、食べながら俳句を詠むのもいいですね。
日切地蔵とひぎりやきのクッション。
あんこが見える断面にリアリティを感じます。
白あんとチョコレートをテイクアウトでいただきました。
今でも、そしてこれからも。
ひぎりやき 澤井本舗は、大正初期に松山市の中心街地にある善勝寺境内に誕生し、ひぎりやきは松山のソウルフードとして、100年以上親しまれてきました。
当時は「ひぎりまんじゅう」と言われていて、くぼみのある銅板を回しながら焼き上げていたそうです。
元は今川焼きですが、善勝寺の「日切地蔵尊(ひぎりじぞうそん)」に名前が由来しています。
地蔵尊は「日を切って(期日を定めて)願かけする」ことで信仰を集め、「お日切さん」と親しまれるようになりました。
そして、多くの参拝者が訪れるご縁が相まって、名を変え「ひぎりやき」となったのです。
人気者の名を取ってつけられた、地域特有の名前ということですね。
澤井本舗では、昭和36年ごろから、店頭での実演販売を変わらず続けています。
60年以上実演販売していることに驚きです。
生地にはタンパク質や製粉の質を調べ、ひぎりやきに合った小麦粉を厳選し、卵は愛媛県産を使用、調合には気温や湿度の配分や時間調整をする、というこだわりがあります。
また、ひぎりやきの代名詞の「あずきあん」も、北海道産あずきを使用し、ひぎりやきに合うように独自の炊き方。
季節によって炊きあげ方を変えて、創業当初からうけつがれた味を大切に守り続けています。
お店に掲げられている言葉は、「今でも、そしてこれからも。」澤井本舗の歴史を知るとより深く、心に響きました。
ひぎりやきの名前とともに実演販売
鉄板にくぼみのある鉄板に流し込まれます。
たっぷりのあずきあんも入っています。
澤井本舗のロゴの焼き付けです。
工程をみて楽しめるのが、店頭実演販売のいいところ。
澤井本舗の想いが言葉で表現されています。
澤井本舗でひぎりやきをいただいた後は、すぐ横の善勝寺へ。
江戸時代に建てられた、歴史あるお寺です。
毎年8月23日と24日に「日切地蔵まつり」が行われ、多くの人が集まります。
日切地蔵を多くの人が参拝する背景には、「日を限って祈願すると願いが叶う」という信仰が結びついているそう。
願かけ文化の象徴として、日を限る、という独自の祈願の方法に惹かれた人が多いんですね。
筆者も期日を設ける願がけを初めて知りました。
日切地蔵尊は全国各地にあり、愛媛県内では西予市、県外では静岡県島田市が有名です。
「ひぎりやき」という名称は愛媛県松山市のみ。
日切地蔵尊の参拝者のためにお茶どころができ、出された「ひぎりやき」で参拝者の体も心も温もったことでしょう。
日切地蔵のちょうちんが目印です。
境内左側には、たくさんの地蔵さま
境内右側には、香炉(線香を焚く場所)
賽銭場です。
おみくじもありました。
安産や健康、豊かさ、豊作など信仰することで得られる福徳が書かれていました。
澤井本舗のひぎりやきで、体も心も温まり大満足でした。
寒いこの季節だからこそ、ぜひ足を運んでいただきたいです。
店舗販売では、定番商品のほかに、ヒギリパフェやヒギリアイスもあります。
季節限定商品は年間を通じてさまざまな味が登場しています。
スイートポテトやアップルカスタード、栗あずき、ビーフカレーなど、想像しただけでお腹がなりますね。
オンラインショップでは、和風・洋風・スイーツ・お惣菜、セットなど数多くのひぎりやきが選べます。
また、こだわりあずきの量り売りもでき、ぜんざいやあん餅、小倉トーストにおすすめとのこと。
アイスクリームに添えるのも良いかもしれませんね。
受け継がれた味は今も愛され続け、松山のローカルフードでもありソウルフードでもあります。
バレンタインもすぐそこ。
今でも、そしてこれからも。
たくさんの人から愛される、澤井本舗の温かいひぎりやきにのせ、あなたの想いを届けませんか。
- ■ ひぎりやき 澤井本舗
- 開催時間/9:30~18:00
- 開催場所/ひぎりやき 澤井本舗
- 開催住所/愛媛県松山市湊町5丁目4−1
- 駐車場/なし
- お問い合わせ/089-933-0915
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