『秋の砥部焼まつり』で、特別な器と出会おう

  

砥部焼×菊間瓦! 県の伝統工芸品コラボ展にも注目

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11月2日(土)・3日(日)、「この秋も、一目惚れしに出かけよう」をテーマに、『秋の砥部まつり』が開催されます。

春と秋、年2回開催される『砥部まつり』。
窯元がひとつの会場に集まり、特価での大即売会が行われる『春の砥部焼まつり』に対し、『秋の砥部焼まつり』は窯元ごとにテントを張り対面販売を実施しています。
陶芸家との会話を楽しみに訪れる人も多いのだとか。

砥部町秋の一大イベント!
家族みんなでお気に入りの器を探しに出かけてみませんか?

対面販売だからこそ見つかる、運命の一品

砥部焼は陶芸家の手によって、ひとつひとつ、丁寧に作られています。
同じ形&絵柄のお皿やコップが十数枚、所狭しと並べられているように見えるかもしれませんが、ジッと器と器を見比べてみてください。
曲線や絵柄の微妙な違いに気付くはずです。

世界にひとつしかない、特別な器。

陶芸家に「どちらの絵柄の方が素敵?」と相談したり、「家族が寝静まったあとのリラックスタイムに使いたいよね!」なんて話で盛り上がったり。
陶芸家の想いとともに、お気に入りの一品を持ち帰る楽しみがアチラコチラに溢れている――それが『秋の砥部焼まつり』最大の魅力なのです。

器以外の砥部焼作品にも注目

砥部町には100軒ほどの窯元があるのですが、今回の『秋の砥部焼まつり』には70軒の窯元が参加。
初めて訪れた人は、ずらりと並ぶテントと器の数に驚くはずです!

中には可愛らしいカタチをした箸置きや磁器アクセサリー、縁起のよいフクロウやカエルの置物など、器以外の作品も多数並べられています。
国の伝統的工芸品であり、県指定無形文化財である砥部焼の可能性がドンドン広がっていく様を体感してみてくださいね。

ステージイベントや体験コーナーも充実

同イベントでは30分刻みのスケジュールで、多彩なステージイベントが行なわれています。

個人的に注目しているのは、2日間で4回行なわれる『砥部焼オークション』。
オークションとは、来場者が購入希望の作品に値段をつけていく競売ですが、一般市民が参加できる機会はなかなかありません。
毎回、大勢の人が掛け声をあげ、和気あいあいと楽しんでいますよ。

そして『三味線・尺八ライブ』『ジャズ・ポップスライブ』、アンデス地方の民族音楽『フォルクローレライブ』など、会場を盛りあげるミュージックにも注目してください。
器を選んでいるときも、秋の心地よい風にのって音楽が届くので、雰囲気抜群です!

『ポニー乗馬体験(300円)』『絵付け体験(500円~)』『ワンコイン整体(10分500円)』などの体験コーナーもありますし、砥部町の特産品&美味しいグルメと出会える『町産品・グルメゾーン』も多数出展!

砥部焼+αを楽しんでくださいね。
イベントのタイムスケジュールなど、詳細は下記をご覧ください。

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砥部焼と菊間瓦で、日本酒&チーズを楽しもう

『秋の砥部焼まつり』が行なわれる会場『砥部町陶街道ゆとり公園』から車で約5分。
『砥部焼伝統産業会館』では、砥部焼と菊間瓦で日本酒&チーズを楽しむことができるワークショップが行なわれます。

240年の歴史をもつ砥部焼と、750年の歴史をもつ今治市菊間町の菊間瓦は、ともに愛媛県を代表する伝統工芸品。
その2つが、「お互いの歴史を見て、楽しんでもらおう」と初めてコラボしました!

会館の2階にある和室にチーズソムリエをお呼びし、チーズにあう日本酒を教えてもらうことができます。
また砥部焼で作られた器と、菊間瓦で作られた器で日本酒の呑み比べをすることもできるので、それぞれの器との相性を味わってみてください。

大人のための素敵なイベント、申込みは10月23日(水)までになっています。
各回24人限定なので、気になった人は早めに申し込みましょう。

■砥部焼と菊間瓦で楽しむ日本酒とチーズ
日時/11月2日(土)は11~12時、14~15時
11月3日(日)は11~12時
場所/砥部焼伝統産業会館
住所/砥部町大南334
問い合わせ先/089-962-6600
料金/1,300円

『砥部焼伝統産業会館』ってどんなところ?

ところで「『砥部焼伝統産業会館』って何?」と気になった人もいるのではないでしょうか。

砥部町では現在、町の良さを知ってもらおうと名所旧跡53箇所を選定し、スタンプラリー『砥部の里めぐり 陶街道五十三次』を推進しています。
『砥部焼伝統産業会館』はその本陣!

砥部焼の歴史資料や貴重な焼きものを多数展示しているので、砥部焼関係者の研修の場として使用されることもあるそうですよ。

▲会館の入り口には、シンボルである地球儀が展示されています。
高さは160cm、重さは300㎏。
ろくろで作られている、日本で一番大きな磁器作品なのだとか。

外国からの来館者には地球儀の上にシールを貼って貰うのですが、貼られたシールの多いこと!
砥部焼を学ぶため、いろんな国の方が訪れていることがわかります。

ちなみにこの日本一大きな磁器作品の下には――。

日本一小さな磁器作品が展示されています。
この2作品の対比はぜひ、ご自分の目で確かめてもらいたい…!

近代的な展示室をご紹介

展示室を入ってすぐのところには、砥部焼だけでなく、日本各地のいろいろな焼きものが展示されています。

テレビや資料集でしか見たことがない有名な陶芸作品を眺めていると、なぜか背筋がピンッと伸びます。
色や形など、それぞれの特徴を見比べてみてくださいね。

▲『砥部焼の歴史』『装飾議本の特徴』『砥部焼のできるまで』について学べるこちらのコーナー。
“蹴りろくろ”や“へら”など、古い道具も展示されています。

展示方法も工夫されているので、いろいろな角度から作品を見ることができます。

近代的な展示に息をのむ瞬間も。
サイドにはイスが置かれているので、時間を忘れて砥部焼の世界に没頭してください。

企画展示室では、砥部焼×菊間瓦の作品展を開催中!

企画展示室では、令和2年2月24日(月)まで、『砥部焼×菊間瓦展』が行なわれています。
『秋の砥部焼まつり』に合わせて開催されるワークショップ(砥部焼と菊間瓦で日本酒&チーズを楽しむ)に参加できなかった方は、こちらの作品展を訪れてみてはいかがでしょうか。

砥部焼もそうですが、菊間瓦も近代化が凄い!
菊間瓦で作られたワインセラーや食器など、どれもこれもお洒落で「欲しい」と思うものばかり。

自分の中にあった『砥部焼』『菊間瓦』のイメージがガラリと変わります。
もちろん昔ながらの、伝統的な作品も多く展示されています。

▲こちらの作品は明治初期に作られた『錦手紙雛文大花瓶』。
普段はガラスケースに入れて展示されている、貴重な陶芸品です。
繊細な絵や色づかいを間近で見ることができる機会は滅多にないのだとか。
花瓶の中や裏側までじっくりと観察し、堪能してください。

▲こちらの作品『錦手四君子文角水注』は、金色がなかった明治中期に制作されたもの。
細かく散りばめられた金は、小判を粉にして作られています。
なんて贅沢…!

▲こちらの菊間瓦は、『菊間郵便局』で使用されていたものです。
菊間瓦に施された、細かな細工に驚くばかり。

▲迫力のある鬼瓦の口の中から、小さな鬼瓦が覗いているのを発見!
鬼瓦には、魔除け・厄除けの装飾物として使われていたとの歴史があるのですが、魔物も一目散に逃げていきそうな迫力のある顔面、つい魅入ってしまいます…。

魅力的な特別展は、作品の購入も可能

令和2年2月24日(月)まで開催されている砥部焼×菊間瓦の作品展。
さらにその期間を5つに分け、特別な展示が行なわれています。

▲10月20日(日)まで行なわれている『女性作家によるマドンナ展』。
展示されている作品は、購入することも可能ですよ。

■砥部焼×菊間瓦「まどんな展」
開催期間/10月20日(日)まで
イマナニで「砥部焼×菊間瓦「まどんな展」」の情報を見る

▲『砥部焼まつり』1日目でもある11月2日(土)~12月8日(日)の日程で行なわれるのは『酒器展』。
「いつもありがとう」の意味を込めて、旦那さんやお父さんにプレゼントするのはいかが?
いつも頑張っている自分用に購入するのも素敵ですね~!

■砥部焼×菊間瓦「酒器展」
開催期間/11月2日(土)~12月8日(日)
イマナニで「砥部焼×菊間瓦「酒器展」」の情報を見る

ほか、12月7日~1月5日は「干支展・子」、1月18日~2月9日は「伝統工芸士展」、2月22日~3月22日は「ひなまつり展」を開催予定。
気になる特別展に合わせて会館を訪れるのも、楽しみ方のひとつです。
イマナニで「砥部焼×菊間瓦 展」の情報を見る

人と窯元を繋ぐ『砥部焼伝統産業会館』

▲会館の1階では、約80軒の窯元による器を販売しています。
1軒ごとの販売点数は少ないのですが、「コレ!」という作品を見つけたときは、受付にGO!
その作品を制作した窯元を紹介してくれますよ。

▲会館の外にも、大きな案内板が!
砥部町には約100軒もの窯元がありますから、どこからどう巡れば良いのか悩んだとき、まずはこちらの会館を訪れてみましょう。

砥部焼巡りの拠点としても最適な『砥部焼伝統産業会館』。
最後に会館の中庭にある素敵な『砥部焼水琴窟』をご紹介!

▲水の入った鉢からひしゃくで水をすくい、砥石の上から水をゆっくりと注ぐと――、ピチョンピチョンと、高音の美しい水音を聴くことができます。
本当に癒されますので、訪れた際は忘れずに立ち寄ってくださいね~。

最後に

毎回8~10万人もの人で賑わう『砥部焼まつり』。
『砥部焼伝統産業会館』で砥部焼について学んだあとなので、いつもとはまた違った角度から同イベントを楽しめそうでワクワクしています。

皆様が素敵な砥部焼と出会えますように。

■秋の砥部焼まつり
開催期間/11月2日(土)~11月3日(日)
開催時間/9:00~17:00(3日は16:00まで)
開催場所/砥部町陶街道ゆとり公園ほか
住所/伊予郡砥部町千足400
問い合わせ先/089-962-7288(砥部町地域振興課)
イマナニで「秋の砥部焼まつり」の情報を見る

■砥部焼伝統産業会館
開館時間/9:00~17:00
休館日/月曜日(祝日の場合は翌日)、12月29日~1月1日まで
住所/砥部町大南334
問い合わせ先/089-962-6600
入館料/一般300円、65歳以上、高校・大学生200円、小・中学生100円
イマナニで「砥部焼伝統産業会館」の情報を見る

reported by イマナニ編集部 みほ
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