定期闘牛大会正月場所で名勝負を目撃せよ

  

年の初めの宇和島名物『闘牛』ガイド

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来年は子年なので、牛年には少し早いのですが―――…
今年のお正月は、全国的にも珍しい伝統行事の『闘牛』を、ご家族で観戦してみませんか?

ゴツン!大きな音が響き、牛と牛とが激しくぶつかり合う『闘牛』!
牛同士のケンカではなく、人と牛が一体となって行う熱い闘いです。

闘牛が行われているのは、全国で6県しかありません。
四国でも、闘牛が見られるのはココ愛媛県宇和島市だけ!

宇和島 闘牛(愛媛県宇和島市)ダイジェスト
bullfighting Uwajima Ehime Japan -digest-

愛媛県宇和島市で行われている定期闘牛大会は、年に5回。
次回行われる『正月場所』は、毎年1月2日に行われている、新年初の大イベント!
夏の『和霊大祭場所』と並び、年間を通して特に多くの人が訪れて賑わう定期大会です!

うわじま定期闘牛大会は、中学生以下は無料!
前売りの事前予約をすると3,000円のチケット代が2,500円に!
65歳以上の方、障がい者の方は、証明の提示で2,000円に!

今回は、魅力あふれる闘牛の楽しみ方や見どころをご紹介いたします。

う、宇和島で闘牛!?

闘牛は農耕用の家畜として牛が導入されはじめた頃から自然発生したとされ、およそ300年以上の歴史があります。

たまたま2頭の牛が格闘したことから始まったと口伝される闘牛は、後に詳しいルールや勢子と呼ばれる牛のサポーターがつくようになり、人と牛が一体となって戦うようになりました。

全国的に、闘牛は大正から昭和に最盛期を迎え、農業の機械化と都市化が進むにつれ、徐々に衰退していくのですが――・・・

宇和島市でも闘牛は時代の流れで何度か中止になったものの、復活の気運が高まり、昭和50年に全天候ドーム型の闘牛場が完成。
以後、宇和島市の闘牛は宇和島観光や闘牛文化の保存伝承のために、無くてはならないものとなりました。

まるで相撲!闘牛のルール

闘牛は「相手に背を向かせたら勝ち!」というシンプルなルール。

「追い切り(相手がぐいぐい来て逃げざるを得ない状況での逃走)」もしくは「見切り(自ら逃走)」を誘うため、闘牛では主に10の技を使って闘います。

基本の技「押し」は、渾身の力を振り絞って、正面から力いっぱい押し合う技。
その他、大きく横に回り相手の脇腹横を突く「横掛け」や、取っ組み中、相手の隙をみて横から首・前足の付け根を攻める「ヒラ」など、テクニックの要る技を駆使して勝負するのです。

特にカッコイイのが、相手の突きを待って、それをはずして首を傾けて逆に攻めるカウンター技の「受け返し」!
鮮やかに何かの技が決まる度に説明のアナウンスと歓声が沸き、場内は熱気に包まれます!

はじめての闘牛観戦を楽しむには?

ルールは単純だけど、会場で何が起こっているのかよく分からないのでは楽しめません。
そこで注目して欲しいのが、親切丁寧な場内アナウンス!

宇和島市営闘牛場にてアナウンスを担当されている、宇和島市観光物産協会の坂本さんにお話を伺いました。
「1回の大会で、8~10試合が行われ、個性豊かな牛が20頭ほど登場します。まずは試合前の牛の紹介アナウンスで牛の特長や性格について話すので、じっくり聞いてみて」と坂本さん。

牛の紹介アナウンスで「アタック型(どんどん攻めるタイプ)」か「持久型(長期戦に強いタイプ)」なのかどうかを知ることができたら、その後の展開を予想して楽しめます。

牛の歳や体重もアナウンスでチェックしたいポイント!
「押し」が基本技なので、体重が重い方が有利だけれど、体重が軽い牛の方が年上の場合、互角に闘うことができるのです!
歳を重ねて鍛えた分、技の出すタイミングや守り方などの駆け引きが巧み!
小さな体で大きな体を退けるなんて、燃えますよね!

ちなみに顔がよく似ている牛たちですが、勢子の紅白のタスキで判別できます。
奇抜で面白い名前の牛も多いので、そちらもぜひチェックを!

また、闘牛には相撲と同じく横綱・大関・関脇・小結などのランクがあり、横綱戦になるほど戦績上位の牛が出場し、好取組となり、名勝負が生まれることが多いそうですよ。

はじめての闘牛、どこで座って観るべき?

闘牛場は丸い円をぐるりと囲むように作られているので、どの角度から観てもOK!

はじめての方は「前から3~4列目がオススメ」と坂本さん。
あまりにも近いと取り組みの全体が見えず、また、遠すぎるとぶつかる音や荒々しさが減ってしまいます。

牛同士がぶつかり合う音はラグビーのスクラムの如く、圧倒される音!
慣れてきたら、ぜひ前の方で楽しんでみてください。

小さな子ども連れは手前過ぎると怖がるかもしれないので、やや後方で見ると良いかもしれませんね。

早めに会場入りして敢闘門を目指せ!

定期大会は12時から開催されますが、入場は10時からOK。
できれば10時頃には会場入りしておきましょう。

その理由は10時頃が牛の会場入りの時間なので、間近で牛を見学できるチャンスだから!
闘牛場入り口から右奥にある「敢闘門」では、トラックから牛が下りてくる様子や、土俵入りを待つ牛の様子を見ることができます。

試合前で興奮しているので、近付きすぎると危険です。
邪魔にならない程度の距離を保って見学させてもらいましょう!

また、闘牛場横には会場入りした牛が待機している「闘牛待機場」があります。
観客席の上の通路から見下ろせるので、牛たちの様子を覗いてみて。

闘牛観戦を盛り上げる、ステキな〇〇!

闘牛の観戦時間は、約2時間。
その間、闘牛場のフラットな観覧席にずっと座っていると、お尻が痛くなっちゃうかも…。

お気に入りのざぶとんを持参するのもよいですが、売店にはレンタルざぶとんがあります!
一枚100円で借りられるので、かさ張る手荷物を減らすためにも、レンタルがオススメ。
入り口左手の売店奥でレンタルできますよ。

闘牛場内の売店に出店している、宇和島の中心街に店を構える「宇和島の料理や 有明」。
こちらでは、じゃこ天や幕の内弁当、巻き寿司やいなり、鯛めし丼などが販売されています。

売店では他に、子どもや冬の季節には特に嬉しい「うどん」や「おでん」、お菓子、大人の観戦者に嬉しい酒類なども取り扱っています。
また、地元のお土産や闘牛グッズも売っているので、お世話になった方やご近所さんへのお土産もバッチリ揃いますよ。

試合後のお楽しみ、撮影タイム!

試合後は、普段は入ることができない、直径20mの土俵に入ることができ、さらに牛たちに触れることができます。

試合中は興奮していますが、試合後の牛はまるで牧草地にいるかのような穏やかさを取り戻しているので、近くに立っての記念撮影もOK!

「頑張ったね!」と声をかけながら優しくナデナデしてあげましょう。
また、全ての牛が登場する訳ではないので、お気に入りの牛を観たい場合は前述した敢闘門で見学してくださいね。

予約チケットがお得!

闘牛大会の事前予約を行うと、500円安い前売り料金2,500円で購入することができます。

インターネットの予約フォームに必要事項を記入の上、送信してください。
その後、受付番号が付いた前売り券予約メールが自動配信されます。

当日、会場受付にて受付番号や名前、チケット枚数を伝え、代金と引き換えで前売り券と交換できます。
中学生以下は無料、また65歳以上の方、障がい者の方は当日受付で証明できるものを提示すると1,000円引きで入場できます(インターネットの事前予約は不要)。
全席自由席です。
正月場所の受付は12月28日の15時までなので、お早めに。
闘牛大会 前売り券予約はこちら

闘牛場へのアクセス

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定期闘牛大会が開催される日は、無料送迎バス(復路あり)が臨時運行されています。

南予文化会館近くの「宇和島自動車バスセンター」のバス停を出発し、約5分後にJR宇和島駅前の「宇和島自動車本社前」のバス停へ、その約10分後には闘牛場へ着きますよ。
宇和島市内で宿をとった方や、JRを利用して移動する方は、無料送迎バスが便利です。

帰りの宇和島駅行きは、13時40分からのピストン運行。
4回程を予定しているそうなので、乗り遅れないように気をつけましょう。

ちなみに、闘牛場からJR宇和島駅までは徒歩約30分です。
また、お車の方は闘牛場の臨時無料駐車場(500台)へ停めてください。

来年のお正月は家族で闘牛を観よう!

何度も挑み続け、勝負を諦めない粘り強く渋い闘いをする牛や、若きチャレンジャー牛の勢い―――…
1トン近い牛たちが闘う姿の迫力には、圧倒されます!

今年のお正月はご家族一緒に伝統文化の闘牛を楽しんでみませんか?
いろんな魅力ある個性をもった牛たちが待っていますよ!

■定期闘牛大会正月場所
開催日時:1月2日(木) 12:00~14:00頃
開催場所(施設)名:市営闘牛場
開催住所:愛媛県宇和島市和霊町496-2
お問い合わせ先:宇和島市観光物産協会
お問い合わせTEL:0895-22-3934
イマナニで「定期闘牛大会正月場所」の情報を見る

reported by イマナニ編集部 Natuorhytym
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