アニメ化30周年記念企画『ちびまる子ちゃん展』@愛媛県歴史文化博物館
日本で一番!?有名な小学3年生のちびまる子ちゃんが歴博にやってきた!
アニメ『ちびまる子ちゃん』のオープニング曲が聞こえたら「あっ、18時だ!」という合図。
まるで、さくら家のように家族がリビングに集まって、テレビに向かう―…
そんな光景が1900年代の多くのご家庭で見られました。
アニメ『ちびまる子ちゃん』の放送が始まって30周年を迎え、
「ちびまる子ちゃん」は、日本で一番!?有名な小学3年生になりました。
愛媛県西予市の愛媛県歴史文化博物館(歴博)では、アニメ化30周年記念企画『ちびまる子ちゃん展』が開催中です。
アニメ『ちびまる子ちゃん』の30年の歴史は、そのままセル画からデジタル画へのアニメ業界の進化の歴史でもあります。
今回、貴重な原画やセル画などを含む約350点が一堂に展示!
1度使えば、基本的にもう使うことが無いため、その多くは廃棄されてしまうのが普通だったセル画。
ゴールデンタイムに、毎週のように流れていたアニメで、ここまで放送当時のセル画が数多く残っているのは、とても珍しいことなのです。
デジタル環境での作画に移行する前の時代、あの名場面はどうやって製作されていたのか!?
丁寧に描かれたセル画を見つめながら、長く愛され続けているアニメ『ちびまる子ちゃん』の世界観やその秘密を、今すぐ探しに行きませんか!
ラストでは、お楽しみの『チケットプレゼント』もありますよ♪
アニメ『ちびまる子ちゃん』とは?
このセル画に違和感を覚えた方は、なかなかのちびまる子ちゃんファンですね!
そう、ちびまる子ちゃんは、ギザギザのおかっぱ頭に、白い長そでシャツと赤い吊りスカートがトレードマークの、小学3年生の女の子が過ごす日常を描いた作品です。
1986年に集英社の少女漫画雑誌『りぼん』で連載が開始された、さくらももこ先生原作の『ちびまる子ちゃん』は、明るくてユーモアがあるまるちゃんと仲間たちが織りなす日常を描き、1990年にアニメ放送が始まり、2020年に放送開始30周年を迎えました。
ちなみに、先ほどのセル画は「半袖の白いシャツ」を着ているミスカット。
そんな、とてもレアなまるちゃんのワンシーンも企画展では観ることができます。
今回は、筆者による「ココはイチオシ!」という見所を厳選してご案内しますね!
いきなり!フォトスポット
会場の入り口では、お馴染みの甘味処「みつや」で等身大のまるちゃんがお出迎え。
「全てはココから始まった!」ともいうべき、初代OPの舞台ですね。
この展示を象徴する、立体フォトスポットです。
撮り忘れのないように、並んででも撮っておきましょう。
ちなみに、第1会場内は全て撮影が可能です。
ぜひ「#歴博」「#ちびまる子ちゃん展」のハッシュタグを付けて、SNSへ!
あなたはどこから知っている!?歴代のおどるポンポコリン
会場内に入ると、アニメ『ちびまる子ちゃん』の代表的な曲『おどるポンポコリン』の動画が流れています。
1分以内の動画なので、ぜひ立ち止まって1周見ておきたいですね。
歴代の『おどるポンポコリン』が編集されており、懐かしくなること間違いなし!
フルネームはいくつ言えるかな?キャラクター紹介
壁沿いにズラリと並ぶのが、キャラクター紹介の展示。
アニメではフルネームが登場する事はあまり無いので「こんな名前だったの?」と驚くことも、しばしば。
各キャラクターがアニメで登場したシーンがピックアップされたムービーを眺めていると、「そうそう、こんな子だったよね」という記憶が鮮明に思い出されるかも。
ムービーの下には、さくら先生の原画が展示されているので、アニメと原作のタッチの違いがよく分かります。
貴重!『おどるポンポコリン』CDジャケットの原画
今や、知らない人は居ないのでは?というほど、有名なこの歌。
30年に渡り、たくさんの方がカバーし、歌われ続けています。
そう、こちらは「ピーヒャラ ピーヒャラ パッパパラパ」のフレーズでお馴染みの、記念すべきアニメ『ちびまる子ちゃん』初代エンディングテーマ曲「おどるポンポコリン」CDジャケットの原画です。
超貴重!アニメのプロット動画
筆者が特に「コレは面白い!」と感じたのが、こちらの1分15秒のアニメプロット動画。
モチーフはもちろん、ちびまる子ちゃんなのですが…
原作や、現在放送されているアニメとは全然世界観が違うのです。
キャラクターや背景にしっかりと陰影があり、そのため原作にはない立体感が見られます。
同じ題材でもこうも違うのかと驚かされますよね。
最終的には、原作のタッチを活かした平面的な作画でのアニメ製作となったので、このプロトタイプはとても貴重な資料です。
全部手描き!セル画の技法も学べる
この特別展は、アニメ放送に実際に使用された「多数のセル画」が魅力の一つ。
セル画の一つ一つは、アニメーターさんの手作業によって、丁寧に描かれています。
膨大な作業の積み重ねが、アニメーションとなる―…
そう思うと、30年以上アニメが放映されていたことの凄さを感じずにはいられません。
特別展では、1990年から2000年頃までに使用されたセル画が約190枚並んでいます。
「流背」や「横パン」、「背景動画」などの技法を使ったセル画も、見所の一つ!
通常は固定されているセル画の背景をスライドさせることで、アニメーションにさらに動きが出るので、その場面で表現したい効果がてきめんに現れます。
画面左のショックを受けた藤木君の様子は、縦に長い背景を上から下に少しずつ動かしながら撮影する「流背」という技法で表現していました。
日常を扱うアニメとして、「食べ物を美味しそうに描く」という点には、制作チームが強くこだわられたとのことです。
ぜひ、近寄って眺めてみてくださいね。
誰もが一度は口にしたことがある!?「ガーン!」
ちびまる子ちゃんといえば「ガーン!」と衝撃を受けるシーンがよく登場します。
「ガーン!」なフォトスポットでは、ぜひショックを受けたポーズで1枚、パシャリと行きましょう!
あぁ、やるせない「友蔵心の俳句」
ちびまる子ちゃんの世界の癒し要素、いつも穏やかなまる子のおじいちゃんの友蔵とおばあちゃんのこたけ。
いつでもまるちゃんの味方で、ニコニコとまるちゃんの成長を見守っています。
おじいちゃんの友蔵といえば「友蔵心の俳句」。
空回りしてしまったり、やるせなくなったり―…
友蔵の心の内を、5.7.5の俳句や短歌で表現しています。
子どもの頃にはイマイチよく分からなかったあの俳句の味わい深さを感じ、もっと笑えてしまうかも!?
心の俳句シーンを集めた動画は、アニメーションで友蔵の心境が分かりやすく伝わり、癖になりそうです。
また特別に、貴重なさくら先生の手描きの心の俳句も多数展示してありますよ。
たくさんの企業とのキャンペーンやコラボレーション品も!
まるちゃんの大親友、たまちゃんのお父さんは、大のカメラ好き。
たまちゃんの成長を記した写真入り日記『たまえメモリー』のさらなる充実のために、シャッターチャンスは逃しません。
そんなカメラのご縁で、ちびまる子ちゃんのコラボカメラも過去に2度、限定生産されました。
他にも多数の企業とのキャンペーンやコラボレーション商品、その原画なども展示されていますよ。
小さな日常をこよなく愛した、さくら先生の私物
筆者が特にオススメしたい!ぜひ見ていただきたい展示物が、さくら先生の私物です。
第2会場には、お煎餅缶や小瓶をリメイクした薬箱やサプリの瓶など、さくら先生自身でリメイクされた小物が、数多く展示されています。
まだ使えるものを、より長く使うために、自分で気に入る「使いたいもの」へ上手に作り変えて、大事に使っていたさくら先生。
その他どの展示物も、その繊細な描写や作りにため息が出ますよ。
期間限定ショップの『図録』も見逃せない!
期間限定のミュージアムショップで販売されているちびまる子ちゃん展の図録は必見!
展示されている約350点の展示物についての裏話などがふんだんに盛り込まれており、見るだけでも楽しく、またアニメ業界や技術の知識が学べる、ボリューム満点の一冊となっています。
しかも持ち運びに便利なエコバッグ付きで、2,200円!
来場の記念にもなりますよ♪
大事なことをいっぱい教えてくれた、アニメ『ちびまる子ちゃん』
いかがでしたか?
「あっ!このシーン見たことある!」といった場面も、たくさんあったのではないでしょうか。
原作者のさくら先生は、ちびまる子ちゃんやコジコジといった漫画やエッセイの連載を抱えながら、長年に渡って毎週放送されるアニメの脚本を手掛けていました。
219話「春の巴川の一日」以降、毎週のアニメ脚本は、さくら先生が信頼を寄せるアニメスタッフへ任せることになりましたが、その後もスペシャル放送回での脚本を担当されるなど、アニメに関わり続けたさくら先生。
展示会では、新登場キャラクターの設定など、アニメへの想いが感じられる作品も多く展示されています。
笑いあり、涙あり。
楽しいことも上手くいかないことも、持ち前の明るさで乗り越えてきた、まるちゃん。
私たち自分自身の成長も、子育ても、なかなか上手くいかないものです。
たとえ失敗してしまったとしても、それを笑いに変え、前向きな気持ちでまた一歩踏み出す―…
そんな大切なことを、ちびまる子ちゃんは数多く教えてくれます。
展示を見ていて、「あのシーンを見た時は、私は○○していたなぁ」と懐かしく思う人も多いでしょう。
ちびまる子ちゃんと一緒に成長してきた3世代。
これからも、ちょっぴりなまけものなところもあるけれど、優しくて好奇心旺盛な女の子のまるちゃんを見守っていきたいですね!
抽選でペア15組・30名様に無料入場券をプレゼント!
特別展アニメ化30周年記念企画「ちびまる子ちゃん」
常設展+特別展の両展示を全てご覧になれるチケットです。
応募期間:2022年7月29日~8月16日
当選者の発表は賞品の発送をもってかえさせて頂きます。
また、開催期間中に下記のイベントも開催予定です。
ぜひ合わせてどうぞ!
■ 水転写に挑戦!ちびまる子ちゃんのミニトレイをつくろう♪
水転写シートをつかってオリジナルの小物入れをつくる。トレイの直径は約8.5㎝。器は水洗いすることはできない。
イマナニで「水転写に挑戦!ちびまる子ちゃんのミニトレイをつくろう♪」の情報を見る
■ 夏だよ!! レジンでかき氷キーホルダーをつくろう♪
4色の中から好きなかき氷シロップの色を選び、フルーツをトッピングしてミニチュアのかき氷をつくろう!
材料がなくなり次第終了。
イマナニで「夏だよ!! レジンでかき氷キーホルダーをつくろう♪」の情報を見る
■ ちびまる子ちゃんのおえかきかざぐるまをつくろう
特別展「ちびまる子ちゃん展」関連のワークショップ。
透明のかざぐるまを組み立てて、ちびまる子ちゃんのシールを貼ったりペンで絵をかいたりしよう。
イマナニで「ちびまる子ちゃんのおえかきかざぐるまをつくろう」の情報を見る
■ 特別展アニメ化30周年記念企画『ちびまる子ちゃん展』
開催期間/~9月4日(日)
開館時間/9:00~17:30(入館は17:00まで)
開催期間中の休館日/
観覧料/特別展観覧料が必要
イマナニで「特別展アニメ化30周年記念企画『ちびまる子ちゃん展』」の情報を見る
■ 愛媛県歴史文化博物館
住所/愛媛県西予市宇和町卯之町4-11-2
電話/0894-62-6222
営業/9:00~17:30(入館は17:00まで)
定休/月曜日 ただし第1月曜日は開館、翌火曜日が休館。祝日及び振替休日にあたる場合は、直後の平日が休館。年末年始(12/29~1/1)
料金/常設展 高校生以上520円・65歳以上270円・小中生無料
愛媛県歴史文化博物館 公式HPはこちら
イマナニで「愛媛県歴史文化博物館」の情報を見る