【科学捜査展 愛媛県総合科学博物館】 完全攻略!見えない証拠で事件解決! 【PR】
真実を科学で突き止めろ!現代の科学技術による捜査内容をご紹介!
火災事件に盗難事件、交通事故に、殺人事件などなど…
連日のニュースやワイドショーで、これら「事件」が取り上げられない日はありません。
何らかの事件が発生した際、解決に向けての捜査が始まり、そして解決していますよね。
…いったい、どのように真実にたどり着いているのでしょうか!?
愛媛県新居浜市の愛媛県総合科学博物館(科博)では、令和5年度企画展『科学捜査展』が開催中です。
事実は、小説よりも奇なり!
実際に起こった出来事は、小説よりも複雑である可能性があります。
そんな難しい「事件」を科学的に紐解き、真実を解明するのが「科学捜査」!
今回は、実際に事件や事故で用いられる様々な鑑定技術を、体験装置や映像、パネル展示で紹介しています!
そもそも『科学捜査』とは?
「科学捜査」とは、科学的な知識や技術を使って、犯罪に関する鑑定・検査などを行なうことを言います。
犯行現場に残された、目に見えない資料を発見・採取して鑑定することで、犯罪捜査の進捗や裁判に大きな影響を与える、重要な証拠になることも…!
今回の企画展でご紹介している鑑定には、指紋鑑定、血痕分析、足跡鑑定といった、ミステリーやサスペンス小説などでお馴染みの内容がズラリ!
今回は、企画普及グループの島瀬さんに『科学捜査展』の見所をお伺いしました。
まずは、島瀬さんの「ココはイチオシ!」という『足跡鑑定』をご紹介しましょう!
静電気で浮かび上がる!足跡鑑定
足跡採取の方法や足跡の分析から得られる情報を紹介する「足跡鑑定」コーナー!
こちらのコーナーでは、自分の足跡を採取することができます。
まずは、赤い塩ビ版を踏みつけるところから。
この状態でも、「青いLEDライト」を照らせば、足跡が浮き出てくるのですが…
実際の現場で行っている方法の一つ、「静電気法」を用いて、足跡を別の媒体「帯電シート」に移しましょう!
先ほどの赤い塩ビ版の上に帯電シートを被せ、電流の流れる装置を置き、しばし待ちます。
※感電の危険がありますので、決して自分では触らずに、スタッフさんに操作してもらってくださいね!
転写した帯電シートに「青いLEDライト」を照らすと…あら不思議!
自分の足跡が写し採られて、浮かび上がってきました。
この足跡鑑定デモンストレーションは、平日などの人の少ない時間帯では、状況によって個別対応も可能です。
赤いジャケットを羽織ったスタッフさんに「足跡鑑定をしてみたいのですが」とお声がけしてみて!
先ほどの静電気法による足跡鑑定は、空き巣・強盗・殺人など、フローリング等の現場で有効な鑑定方法です。
柔らかい地面などにそのまま足跡が残っている現場では、直接「石膏」を流して型をとる足跡鑑定を使います。
足跡を鑑定することで、靴のサイズや歩幅が分かり…
だいたいの身長や、靴の形状から職業や性別、どんな歩き方の癖があるか、どの方向から歩いてきたかなど、数多くの情報が収集できるのです!
現場には、残っていますよ!指紋鑑定
入り口すぐの「指紋鑑定」コーナーでは、指紋の違いを比較したり、指紋を検出したりする方法を紹介しています。
その個人を示す、一生涯、変わらない個人個人で全く違っている特殊な模様といえば?
そう「指紋」ですよね!
12個以上の特徴点が合致した場合、その個人と同一人物だとされる、重要なこの指紋。
しかしながら、指紋は目に見えないことがほとんどです。
そんな時は緑色の「ALSライト」を照らせば…あら不思議!
斜めの角度で照らすことで、指紋が浮かび上がってきます。
この装置では実際に、自分の指紋を浮かび上がらせることができますよ。
なかなか、自分の指紋を見る機会は無いですから、じっくり観察してみましょう!
毛なの?ゴミなの?毛髪鑑定
毛髪の構造や毛髪の分析から得られる情報を紹介している「毛髪鑑定」コーナー。
現場に落ちていた髪の毛一本から、「どんな人がその場に居たのか?」を推測することもできます。
まずは、毛髪を採集するところから。
真っ白な空間に、黒い髪の毛がポトリと落ちていれば、とても分かりやすいのですが…
髪の毛は、色々な物の影や床の柄に紛れていることが多く、パッと見ても分かりません。
そんな時は赤色の「ALSライト」を照らせば…あら不思議!
キューティクルの部分がキラリと光り、黒い背景に紛れた髪の毛が浮かび上がるのです。
さて、採集したこの毛髪ですが…
本当に、人間の毛髪なのでしょうか??
ビニールの紐かもしれないし、犬や猫といった動物の毛である可能性もありますよね。
そんな時は顕微鏡を用いた「スンプ法」によって毛髪の表面を調べることで、繊維質か獣毛かどうかを判別できます。
また、毛髪からは血液型や覚せい剤などの使用の有無を分析することができるそう。
ちなみに、自然脱毛ではなく、引っこ抜かれた毛髪の場合は、毛根部分の細胞からDNA鑑定で個人の識別が可能だそうですよ!
拭い取っても消えないぞ!血痕分析
ルミノール試薬を使い、血痕の判別方法と血痕の付着の仕方で何が分かるのかを紹介している「血痕分析」コーナー。
血痕は、どの範囲まで付着しているのか?
そもそも、この赤いものは血液なのか?インクなのか??
ルミノール試薬は、血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンに反応して、暗闇で青く光ります。
まるで海ほたるのようにフワッと光り、消えていく実験の様子を、6分40秒の動画で紹介。
目で見えなくなっても、ヘモグロビンはしっかりと現場に残っているもので…
拭い取った血痕にも、ルミノール試薬がしっかりと反応する様子が見られますよ。
動画の右奥に進むと、凄惨な事件現場が…!
人によってはちょっぴりショッキングな展示内容ですので、回り込まないと見られないようになっています。
さて、赤いインクで再現された現場から…
銃で撃たれたのか?刃物で刺されたのか?鈍器で殴られたのか?
攻撃された瞬間、被害者は立っていたのか?座っていたのか?
犯人は、どの位置に立って居たのか??
犯人の身長はどのくらいなのか??
などなど、色々な状況や可能性を考察することができます。
交通事故で大活躍!塗膜分析
塗料を分析する方法の原理の紹介と、比較するとどのように見えるのかを紹介する「塗膜分析」コーナー。
車やバイクなどに使われている塗料は、車のメーカーや車種、年式などによって特長があります。
現場に残されたほんの少しの欠片からでも「事故を起こしたのは、この車種かもしれない」と分かる可能性があるのです。
さて、どうやって判別するのか?
ここでは、赤外線を当てた際の、光の反射パターン(波長)を分析する「赤外分光法」をご紹介しています。 し
※実際の分析装置を簡略デフォルメされたものです。
昔の装置は、体育館くらいの広さが必要だったそうですが、今は科学技術が進歩して、もっとコンパクトになっているそうですよ。
その証言は合っている?①交通事故鑑定(法医学)
人形を用いて、事故の推測方法を紹介する「法医学の交通事故鑑定」コーナー。
交通事故が起こった際…
一方が意識不明だったり、亡くなっていたりした場合は、双方からの証言が得られません。
ひき逃げの場合、運転手の証言すら得られないこともありえます。
受傷痕(じゅしょうこん)から、状況を検証するのが法医学的なアプローチです。
ここでは負傷した人形が横たわっています。
受傷痕の様子から、事件発生時どちらの方向に、どのように倒れたのか?等が判断できますね。
目に見える受傷痕以外にも、脳や内臓などに受けたダメージを調べることで真実が分かることもあります。
それにより、すでに結論付けられた事故の状況が覆され、裁判の判決が変わる可能性もある、重要な検証の一つなのです!
その証言は合っている?②交通事故鑑定(工学)
動画を用いて、シミュレーションの様子を紹介する「工学の交通事故鑑定」コーナー。
先ほどは法医学的なアプローチでしたが、こちらは工学的なアプローチで証言を検証します。
車のドライバーが「私は〇キロで走行していたら、相手のバイクが右側から〇キロくらいのスピードで飛び出してきた!」という証言があったとしましょう。
車が〇キロで走行していて、相手が〇キロでぶつかった場合、バイクや運転者がどんな状態になるか?
シミュレーション動画と現場に残された状況を比べることで、ある程度の想定ができます。
どこで火の手が上がったの?火災鑑定(火元の特定)
火元を見つけるポイントや、火災の原因となる可能性について紹介する「火災鑑定」コーナー。
このロールケーキのような資料は、火元に近い部分の木材たちです。
A、B、Cと少しずつ形状が違っていることにお気付きでしょうか。
火元に近くなるほど、中まで焼けてきます。
そして表面には「亀甲模様」という、燃焼時の模様が強く出てくるそう。
この木製の「焼けた模型」。
こちらの資料を見ることで、火がどのように広がるか一目瞭然ですね。
意外にも、火元の左右である横方向には、あまり燃えていません。
火元から、縦方向に燃え広がっていることが分かります。
子どもさんの居るご家庭では、「火事になったら、どこへどうやって逃げるべきかな?」など、火事が起こった場合の避難経路を話し合いましょう。
放火?自然発火?火災鑑定(成分分析)
灯油やガソリン、シンナーなどの燃焼促進剤の分析を紹介&自然発火の可能性を展示している「成分分析の火災鑑定」コーナー。
建物の火災には、自然発火と放火の2つの可能性があります。
自然発火の可能性として挙げられる主なものは、「収れん火災」と「電線火災」。
「収れん火災」は窓際に置いたペットボトルなどが凸レンズの役割を果たしてしまい、近くに置かれた新聞紙に光が当たり、熱をもち発火してしまうものです。
収れん火災の原理を知れる装置では、24度ほどの温度が、凸レンズを近付けることで60度近くに急上昇していく様子が体験できます。
「電線火災」は、電気コードに使用される「ニクロム線」に負荷がかかりすぎた際に、熱をもってしまい発火してしまう、冬場に多い火災の一つです。
曲がったニクロム線に電圧を高めた際、電気コード内で赤く発熱していく様子を体験できる装置は必見!
放火の可能性を示唆しているのが、燃料促進剤の使用の有無。
ここでは、ガスクロマトグラフィーという、燃えた結果の分析から何の燃料促進剤を使って燃えたのかを判別する方法の紹介と、それを用いたミニゲームがあります。
ちなみに後述するタブレット体験第一弾では、このガスクロマトグラフィーによる火災鑑定の知識も必要になるので、予習も兼ねて勉強しておきましょう!
目指せ、名探偵!タブレット端末を使った科学捜査体験!
今回の企画展でぜひ体験して欲しいのが、タブレット端末を使った「科学捜査体験」!
※観覧料とは別料金(400円)です。端末一台で、5人まで参加可能。
事件発生後、端末を片手に、目撃者の証言や現場に残された証拠を集めます。
必要そうな証拠を集めたら、それをもとに真実を推理しましょう。
クリアまでの制限時間は、端末を手にした瞬間から20分以内です。
~5/14(日)までは、難易度★の「九段町ヒルズ火災事件」
5/16(火)~6/5(月)までは、難易度★★の「スーパーくだん盗難事件」
6/9(金)~6/25(日)までは、難易度★★★の「九段町交差点交通事故」
難易度が上昇していくので、何度も挑戦できる楽しさも◎!
企画展で予習して、問題解決に向けて挑みましょう!
途中のミニゲームも、完全攻略をする上で大事なポイントになります!
しっかりと話を聞いて、検証していってくださいね。
ニュースやミステリー・サスペンスを見る目が変わります!
現代の科学技術による鑑定の数々、いかがでしょうか!?
特に足跡採取は、目に見えなくてもその場に残っていることが分かり、筆者は驚きました。
小さな小さな証拠から真実が導き出されるので、悪いことは出来ませんね。
今回の企画展では、ミステリーやサスペンス小説でお馴染みの「科学捜査」にどのような科学が関わっているのか、よく分かる展示になっています。
ぜひ、その目で実際に科学を体感してみてください!
■ 令和5年度企画展「科学捜査展」
開催日/開催中~6月25日(日)
開催時間/9:00~17:30(入場は17:00まで)
開催場所/愛媛県総合科学博物館
住所/〒792-0060 愛媛県新居浜市大生院2133-2
料金/企画展のみ大人800円、65歳以上の方700円、小中学生500円
お問い合わせ/0897-40-4100
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