【伊達博物館秋期特別展 愛媛/宇和島市】 「対決!大坂の陣―宇和島伊達家の誕生と真田家との絆―」 【PR】

  

四国初上陸の屏風や貴重な資料が見られる特別展

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海と山のすぐそばで、のんびりとした雰囲気がある宇和島市。
人や文化の往来により独自の文化を育んできましたが、初代藩主はあの伊達政宗の長男・伊達秀宗!

伊達家と繋がりの深い宇和島市には、貴重な古文書類や武具甲冑、婚礼調度品などが展示された「伊達博物館」があります。
半年に1度、内容を総入れ替えして展示を行っていますが、今回は秋期特別展「対決!大坂の陣―宇和島伊達家の誕生と真田家との絆―」についてご紹介!

四国初上陸の「大坂冬の陣図屏風[デジタル想定復元]」や、大阪城天守閣、真田宝物館所蔵の資料など、注目ポイントがいっぱいですよ~。

重要文化財 大坂夏の陣図屏風(右隻)(大阪城天守閣所蔵) ※展示は複製

徳川氏と豊臣氏が2度にわたって戦った「大坂の陣」。
長く続いた戦乱の世に終わりを告げた大きな戦いであり、宇和島伊達家の誕生を語る上でも欠かせません。

本展では、宇和島藩祖伊達秀宗のターニングポイントとなった大坂の陣に関連する資料を展示するとともに、宇和島伊達家と真田家の両家の絆についても紹介します。

資料で読み解く、伊達家の魅力が散りばめられた各展示室!

徳川十六神将図(南禅寺金地院所蔵)

第1展示室では、「もののふたちの勇姿」をテーマに歴史に名を残す諸将たちの奮戦を振り返ります。

慶長19(1614)年7 月、豊臣秀頼が京都・方広寺の大仏殿に奉納した巨鐘の銘文に対し、徳川家康が難詰した「方広寺鐘銘事件」。
この事件をきっかけとし、2 度にわたって繰り広げられた徳川氏と豊臣氏との戦いが「大坂の陣」です。

伊達政宗画像(東福寺霊源院所蔵)

各展示室には、屏風や図、甲冑などの資料がふんだんに展示され、当時の様子が雰囲気からも伝わるような工夫が!
そしてこちらの「伊達政宗画像」は、普段見慣れている伊達政宗の肖像画と比べて違うところがあります。

みなさん、どこかお分かりですか?

幼少期に病気で片目を失ったことが、当時は親からもらった大事な体に欠損があることは大変親不孝なことであると考えていたため、政宗は遺言で肖像画などを描く際は両目がある状態で残すように指示していました。

しかしこちらは隻眼、束帯姿で描かれている珍しいもの。

井伊家定書(大阪城天守閣所蔵)

さて、「大坂の陣」のお話に戻りますが、徳川方の将として仙台藩祖伊達政宗とともに出陣した長男秀宗は、大坂冬の陣において初陣を飾ります。
しかし、秀宗は4歳の時に豊臣秀吉の人質となり、猶子(ゆうし。現在の養子のようなもの)となっていたので、豊臣方の兵と交戦することはなかったものの、複雑な心境であったろうことは想像に難くありません。

紫糸威二枚胴具足 宇和島藩祖伊達秀宗所用(宇和島市立伊達博物館所蔵)

秀宗にとってはなんとも複雑な初陣でしたが、そんな大坂の陣に出陣した”もののふ”たちの肖像画や甲冑、各家の参陣の記録が見られます。
さらに、当時実際に使用されたと伝わる甲冑も展示!

甲冑は、日本の武道文化と歴史において重要な役割を果たしてきました。
装備の変化によって彫刻や装飾などデザインも進化してきた甲冑は、まさに“機能美”の最高峰とも言えますね。

大坂冬の陣図屏風模本(乙巻)(京都市立芸術大学芸術資料館所蔵)

第2展示室では、ビジュアルで見る「大坂の陣」をテーマに、戦場の様子が詳細に描かれた重要文化財「大坂夏の陣図屏風」(大阪城天守閣所蔵)の複製、デジタル技術を駆使し復元された「大坂冬の陣図屏風[デジタル想定復元]」(TOPPAN株式会社制作・所蔵)、そして「大坂冬の陣図屏風模本」(京都市立芸術大学芸術資料館所蔵)を同時公開。

大坂夏の陣図屏風[複製](大阪城天守閣所蔵)

大坂城の堀を埋めることなどを条件として、豊臣家と徳川家の間で講和が結ばれ、終結した大坂冬の陣。
しかし、転封もしくは大坂城に籠城する浪人の追放という徳川家のさらなる要求を豊臣家は拒否したため、慶長20(1615)年に大坂夏の陣が勃発しました。

大坂城周辺各地で激戦が繰り広げられ、ついに大坂城は落城。その翌日、秀頼と母淀殿らが自害したことで、長く続いた戦乱の世は幕を閉じます。

大坂冬の陣図屏風[デジタル想定復元](制作・所蔵TOPPAN株式会社)

様々な形態で記録され、後世に語り継がれている2つの戦いですが、「大坂冬の陣図屏風」の原本は現在所在が分からず、模本も一部のみの彩色で、色の指示などがあるものの完璧な状態ではありません。

そこで、作成当時の復元を試みたTOPPAN株式会社がデジタル技術で色を再現。
手作業で金箔、金銀泥を施すことで、細部まで作り込んだ豪華絢爛な屏風が復活しました!

実はこの屏風、彩色の他にもだれが発注して作られたものか判明していません。

伊達家の陣や真田丸攻防戦が大きく描かれているため伊達政宗や真田信之、豊臣秀頼の正室千姫などが発注者ではないかといろいろな説がありますが、豊臣秀吉が建てた大坂城の正確な姿や、豊臣方が奮戦する様子が描かれているので、豊臣方が発注したのではないかとも考えられています。

そしてこの「大坂冬の陣図屏風[デジタル想定復元]」が展示されるのは四国初!

展示室では「大坂冬の陣図屏風」と「大坂夏の陣図屏風」が向かい合わせに展示され、迫力の空間になっているので、ぜひゆっくりとこの特別な体験を味わってください。

領知判物(寛永11年)(公益財団法人宇和島伊達文化保存会所蔵)

第3展示室は、宇和島伊達家の誕生と戦の中で生まれた奇縁がテーマ。
秀宗が大坂冬の陣参陣の功として宇和郡10万石を拝領し、誕生した宇和島伊達家。
以後、明治を迎えるまで約260年もの間、藩主としてこの地を治めることとなります。

そこで、秀宗の初入部にまつわる資料とともに、この大坂の陣で生まれた伊達家と真田家の結びつきが感じられる資料を展示。

吉光御腰物箱(真田宝物館所蔵)

敵対する間柄であった豊臣方の真田信繁(幸村)と徳川方の伊達政宗。
両軍は大坂夏の陣の道明寺合戦において対峙し、激闘を繰り広げました。
そのさなか、伊達軍の先鋒片倉重長を知勇兼備の将と見込んだ信繁は、仙台藩に自身の子どもたちを託します。

そして、展示室には真田家ゆかりの品々も展示。
真田家の由緒を示す重要な書類や道具を収納していた「吉光御腰物箱」は、「絶対に開けてはならぬ」と伝えられてきた箱だそうです。
その中には幕府に見つかれば御家取り潰しになってもおかしくない、関ヶ原の合戦前に石田三成から届いた書状も入っていました。

この不思議な縁は次世代へも受け継がれ、信繁の兄信之の孫にあたる松代藩3 代藩主真田幸道の元に、政宗のひ孫にあたる宇和島藩2 代藩主伊達宗利の長女豊姫が嫁ぐことで、結び付きを強くしていきました。

現代まで続く真田家と伊達家が繋いだ縁

宇和島市と長野県千曲(ちくま)市は歴史姉妹都市!

宇和島藩2代藩主宗利の長女豊姫が松代藩主に嫁いだ際、持参したアンズの種子(または苗)が「日本一のあんずの里」となったと伝わる縁から姉妹都市になっています。
今年で友好50周年を迎え、今もなおこんなにも深い繋がりが根付いているんですね。

真田紐ブレスレット写真提供:真田紐師 江南

10月7日(土)から始まる本展ですが、10月21日(土)・22日(日)には真田家にちなんだワークショップも♪

大河ドラマ「真田丸」でも話題になった“真田紐”は、世界一細い織物と言われる不思議な紐です。
戦国時代に、真田幸村の父昌幸が甲冑の手首足首に巻いて武勲をあげたことからその名がついたとも言われ、伸びにくく、とっても丈夫!

イベントは①9:30~と②13:00~の1日2回で、各回120分ほどを予定しています。
まずは伊達博物館学芸員によるギャラリートークで館内を観覧後、天赦園へ移動。
真田紐師江南(えなみ)15代目「和田伊三男」さん直々に真田紐の魅力や秘密を教わり、真田紐を使ったブレスレット作りのワークショップをします。
【募集締め切りのお知らせ】
参加募集人数を越えたため10月11日に締め切らせて頂きました。
大変多くのご連絡を頂きありがとうございました。

「天赦園(てんしゃえん)」は、慶応2年に宇和島藩7代藩主伊達宗紀の隠居所として建造され、現在は国の名勝に指定されています。

伊達家の家紋「竹に雀紋」にちなみ、18種もの竹や笹が池を巡るように植栽。
そのほかにも四季折々の花々が咲き誇る美しい庭園です。

伊達家と真田家の繋がり、普段なかなか触れられない伝統工芸品の真田紐の秘密や魅力など、空間と共に肌で感じてみてくださいね♪

■ 令和5年度宇和島市立伊達博物館秋期特別展
「対決!大坂の陣―宇和島伊達家の誕生と真田家との絆―」
開催時期/2023年10月7日(土)~11月6日(月)
開館時間/午前9時~午後5時(入館受付は午後4時30分まで)
休館日/毎週火曜日(火曜日が祝祭日の場合は火曜日開館、翌水曜日休館)
会場/宇和島市立伊達博物館
住所/愛媛県宇和島市御殿町9 番14 号
入館料/【大人】500円【大学生/高校生】400円【65歳以上】400円
※中学生以下の方は無料
ワークショップについて/
小学生以上が対象で各回20名(先着順)です。
材料費1,500円と、別途天赦園入園料が必要です。
申込・詳細については伊達博物館公式HPもしくは公式SNSにてご確認ください。
お問い合わせ/0895-22-7776
宇和島市立伊達博物館 公式HPはこちら
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reported by イマナニ編集部 さきち
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