リアルとファンタジーが混ざる「Mozuミニチュア展」 【愛媛/松山市】

  

ミニチュア、トリックラクガキ、コマ撮り動画…Mozuワールドはワクワクがいっぱい

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こんにちは、えだまめです。
この頃ちょっと元気がない新一年生の娘が、愛媛県美術館の「Mozuミニチュア展」を見てみたいと言うので、連れて行ってきました。

幼児の頃から人形遊びが大好きな娘は、特にミニチュアの人形や家具など造作の凝ったものが大好きで、おもちゃ売り場でいつも足を止めて見入るタイプ。
せっかくのリクエストなので、ちょっとでも娘が元気になってくれたらいいな、と軽い気持ちで県美術館へGO!

行き先を内緒にしていたので、美術館入り口に掲示された大きな看板見たとたん、飛び跳ねて大喜び。
その姿をみて「連れてきてよかったな~」と嬉しくなりました。

私にとっても久しぶりの県美術館の展覧会。
QRコード形式の入場に驚きつつ、いざ会場へ~

ほぼすべての作品の撮影OK! ただし動画はNGですよ。

最初の展示は小さな「こびとの玄関」…

ミニチュアのそばには巨大化した「こびとの玄関」が!

漫画の本棚。持ち主のこびとと趣味が合うかもしれない…

添えられた作品のイラストも、とてもかわいい。

「Mozu」とは、コマ撮りアニメ、ミニチュア、トリックラクガキという3つの分野で活動するアーチストの名前で、本展ではこの3分野すべてが楽しめる構成になっています。

そして会場内はほとんどの作品が撮影可能!
面白画像が撮れるフォトスポットもあり、SNSでの発信もぜひ、とのこと。(ただし動画は不可)私たち親子もあちこちで撮影しました。

今回のタイトルが「ミニチュア展」なので、小さい作品がいっぱい並んでいるのをお客さんが覗き込むような感じかな?と想像していたのですが、壁付で余裕を持った展示がされていて、見やすく、また、撮影がしやすかったです。

連休中は待ち時間が出るほど大混雑だったとのことですが、私が訪れた平日午後は他のお客さんとの距離もほどほどに取れ、小さな不思議な世界をじっくり鑑賞することができました。

教室。大きな地球儀、うちの学校にもあったな~懐かしい!!

ここは実物大のお風呂。一枚のタイルの中に…

こびと家族のお風呂があります!

男子小学生の部屋をモチーフにした「こびとのベランダ」

大学生の一人暮らしがテーマの角部屋。こびとの成長記録を見ている気分…

「かわいい」だけじゃない、不思議なアートの世界に迷い込む

ミニチュア作品は、代表作「こびとシリーズ」から部屋や駅、お風呂や階段など多数展示されていました。
サイズはもちろん、細かい造作やリアルさにびっくり!

様々な「部屋」の表現では、散らかり具合や家具など生活感があふれていて、「こびとの暮らしって案外私たちと変わらないんじゃないかな…」などと思ってしまいました。

駅や牛丼屋は仕事帰りのサラリーマンこびとが晩御飯に立ち寄りそうだなとか、ひらがなポスターが貼ってある風呂の作品では、この家には幼児がいるんだな、などと色々と想像力が膨らみました。

行く前に下調べをせず、勝手に「ファンタジー感あふれる、絵本のような世界が作品化されているのかな~ワクワク」と思っていた私。
そのリアルさとユーモアの絶妙なギャップに思わず笑ってしまいました。

夜の草むらにひっそりとありそうな、「こびとの公衆電話」。

「ちゃんと分別して!」と言いたくなる雑然としたごみ捨て場。

パロディーや洒落があちこちに。細部までじっくり見てほしい。

自動改札の冷蔵庫前駅。奥には電車が停まっています。

Mozuさんがトリックラクガキ、と表現するのは錯視を利用したアート作品。
紙に書かれたものなのに、角度によって立体に見えるという平面作品なのですが、こちらも撮影OK。と言うか、こちらはスマホで撮ることで完成します。

私よりも娘の方が「いい角度」を見つけてくれて、「私、上手やろ?」と得意そうにしていました。
展示されていた作品は、娘が通う小学校の算数の教科書の表紙に使われていて、我々親子にはとても馴染みがあるもの。
「この人が作ったんや!」と驚いていました。

また、会場内ではコマ撮りアニメ作品や制作風景の動画など、映像の上映が数か所でされていました。
実際にMozuさんが切ったり貼ったりしている様子が見られるので、ファンの方には嬉しいでしょうし、工作が好きな人には参考になると思います。

牛丼の「みに屋」。コロナ禍を思い出す張り紙も。

娘の教科書の表紙アート。この虹、平面に描かれているんですよ!

こちらは娘が撮影したもの。四角が凹んで見えます。不思議~

お馴染みの文具に囲まれて、こびと気分になれるフォトスポット。

Mozuさんの作業机を再現したコーナーもありました。

牛丼屋の扉にはコロナ禍を反映した張り紙、雑然としたゴミ捨て場、ペットボトルを利用したこびと目線の公衆電話など、どこかシニカルな視点があり、「かわいい」ドールハウスや人形遊びのミニチュアとは異なった「アート」という感じがありました。

作品の横にあえて本物のコンセントやスイッチなどを並べられていたのも、ファンタジーとリアルが混ざる仕掛けなのだと思います。
フォトスポットは、大きなもの(Mozuさんの作業机にある道具類)に囲まれて自分がこびとになる、という世界感。

子どもだけでなく、高齢者のグループがポーズを取って楽しそうに撮影をしていたのが印象的でした。
リアルとファンタジーが混ざった、ちょっと不思議な世界の「Mozuミニチュア展」。
娘も私も、たっぷり元気をもらって帰りました。

■ Mozuミニチュア展
開催日/2024年4月6日(土)~5月19日(日) 9:40~18:00(※入場は17:30まで)
開催場所/愛媛県美術館 本館1階企画展示室
開催住所/愛媛県松山市堀之内
駐車場/県庁西駐車場(2時間利用可)は大変混雑するので近くの有料駐車場、公共交通機関を利用してください。
料金/一般1,200円/小中生800円
問い合わせ先/Mozuミニチュア展実行委員会(あいテレビ内)
電話番号/089-921-2192(平日9:00~17:30)
Mozuミニチュア展 公式HPはこちら
Mozuミニチュア展 公式Xはこちら
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reported by えだまめ
イマナニ体験レポート