【写楽展 ─復刻版─ 愛媛/大洲市】 風の博物館・歌麿館にて「大首絵」始め東洲斎写楽の作品20点を展示!

  

2023年4/8(土)~7/2(日)開催 謎多き浮世絵師・東洲斎写楽の魅力に迫る

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大洲市の肱川にある、風の博物館・歌麿館。
ここは地元大洲に所縁のある作家さんの作品や、建物の名前に冠された喜多川歌麿を始めとした様々な浮世絵・版画にまつわる作品を、いろんな角度から楽しむ事ができる美術館です。

江戸時代に庶民の間でブームとなった浮世絵。古き良きジャポニズムを感じる色合いやタッチが世界的にも評価を受けている、日本を代表するアートのひとつです。

そんな浮世絵の代表的な画家とされるのが、先述の喜多川歌麿や葛飾北斎、安藤広重。
加えて今まさにこの風の博物館・歌麿館にてピックアップされている東洲斎写楽も、人気の浮世絵師の一人ですね。

現在風の博物館では、4/8(土)~7/2(日)の期間で「写楽展 ―復刻版―」が開催中。
謎多き浮世絵師・写楽の作品の魅力に迫れる、非常に興味深い企画展ともなっています!

江戸時代中期、1794年に活躍したとされる浮世絵師・東洲斎写楽。彼の作品で特に有名とされているのが、多くの人にとってお馴染みの歌舞伎の役者絵である「大首絵」です。

歌舞伎特有の表情である「睨み」。
これを非常に臨場感ある描写で描いた彼の人物画は、そのインパクトの大きさも相まって長年時代を超えて評価されています。

大きな知名度の一方で、実はこの東洲斎写楽は非常に多くの謎に包まれた人物です。
生没年も不明な上、彼が浮世絵師として活動した期間はわずかたったの10か月。
1年にも満たないその期間で彼は145点もの秀作を生み出し、その後忽然と姿を消しました。

数百年以上経った今でも、彼の正体は依然として不明のまま。
たくさんの名画だけを残し表舞台から颯爽と姿を消した、謎とロマンに満ち溢れた人物。
それが今なお大勢を魅了する、東洲斎写楽の魅力のひとつでもあることでしょう。

今回の「写楽展 ─復刻版─」では、彼の代表作となる「大首絵」を始めとした20点が展示されています。
加えて今回の企画では彼の作品の原本ではなく、彼の作品をなるべく忠実な形で木版として再度掘り直し、一枚一枚刷った「復刻版」と呼ばれる形式を展示しています。

この「復刻版」の制作も、当然本家本元のオリジナル作品と同じく高い技量が求められるもの。
単なる複製に収まらない、長年積み重ねられてきた職人の技が光る作品たちが、今回の展示では楽しめるようになっていますよ。

歌麿館常設展もあわせてチェック!版画・浮世絵の面白さに触れよう

写楽展に訪れた際には、あわせて歌麿館の常設展示も観覧すると、より深く浮世絵の世界意を楽しめること間違いなし!
この歌麿館では版画や浮世絵の歴史の他、これらの絵や美術作品が一枚一枚どのようにして作られるのか、といった制作の背景などについても知ることが出来ます。

また企画展の開催などにあわせ、様々な浮世絵師の作品展示も随時行われるそう。
美人画を得意とした喜多川歌麿、「富嶽三十六景」を代表とする風景画を強みとした葛飾北斎、その時代を生きた人々の描写が特徴の歌川広重など。
それぞれ魅力や個性の異なる多彩な作品に触れることで、奥深い浮世絵の世界の魅力をさらに感じられることでしょう。

さらに「写楽展」と併催して、昨年末~今年初旬にかけて応募のあった「第22回版画絵はがきコンテスト」の作品展示も同施設では開催中。
こちらの展示では学生から大人まで、実に幅広い一般の方が制作した版画による絵はがきの作品群がずらり。

ぜひ施設へ足を運んだ際は、こちらもあわせてチェックしてみてください。
数百年前の歴史的なアートのみならず、私たちの身近にもある美術・版画。
その奥深さを、今回の企画「写楽展」や館内の展示で感じて頂ければと思います!

■ 写楽展 ー復刻版ー
開催日/ 4月8日(土)~7月2日(日) ※毎週火曜日は定休(祝日の場合翌平日が休館日)
開催時間/ 9:00〜17:00(入館受付16:30まで)
開催場所/大洲市立肱川 風の博物館・歌麿館
住所/愛媛県大洲市肱川町予子林99-1
料金/一般:500円、高校生:250円、小中生:200円(団体割あり)
お問い合わせ/大洲市立肱川 風の博物館・歌麿館(0893-34-2181)
大洲市立肱川 風の博物館・歌麿館 公式HPはこちら
イマナニで「写楽展 ー復刻版ー」の情報を見る
イマナニで「大洲市立肱川 風の博物館・歌麿館」の情報を見る

reported by イマナニ編集部 曽我美なつめ
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