勇壮華麗!秋を彩る新居浜太鼓祭り
20万人が集う、魂のお祭り
毎年20万人もの人で賑わう絢爛豪華なお祭りがあります!
それが「新居浜太鼓祭り」。
この時期がくると地元民は血が騒ぎ出すという、魂のお祭りをご紹介します。
四国三大祭りのひとつ
徳島の阿波踊り・高知のよさこい祭りと並ぶ四国三大祭りとしても知られている「新居浜太鼓祭り」は愛媛県新居浜市で毎年10月16~18日(一部地域は10月15~17日)の3日間執り行われる神事で、秋の豊作や大漁を祝って、50を超える太鼓台(たいこだい)と呼ばれる山車が、勇壮華麗に街を練り歩きます。
秋空に映える、絢爛豪華な太鼓台
新居浜太鼓祭りの特徴は何と言っても絢爛豪華な太鼓台。
飾り幕には金糸銀糸のきらびやかな刺繍が施され、高さ約5.5メートル、長さ約12メートル、重さ約3トンと圧巻の佇まい。
太鼓台の記録は江戸時代後期が最古で、経済成長とともに大きくなり、昭和初期には今と同じくらいの大きさに。
全国的にも、古くから海上交通が盛んだった瀬戸内海沿岸に数多く見られるそうです。
太鼓台は、各自治会や青年団が中心となり運営委員会や保存会などを組織して、運営、管理等を行っています。
お祭りが近づくと男衆が寄り合って、太鼓蔵に奉納されている太鼓を組み立てます。
太鼓台の各部には“いわれ”があるのでご紹介しますね。
【天幕】宇宙を示し、紅白は太陽の輝きを示す。【くくり】雲を示す。
【房】雨を示す。【四本柱】天上を支える柱で、東西南北を表現している。
豪華すぎる飾り幕!!
「布団締め」と呼ばれる太鼓台の重(布団屋根)には四面に一対ずつ、立龍の姿勢をとった睥睨する二龍の刺繍が取り付けられています。この迫力!!
ちょっとマニアックですが、この二龍には「阿龍・吽龍説」「雌龍・雄龍説」「昇龍・降龍説」「降雨神説」など呼び名にいくつかの説があります。
それぞれに込められた願いや思いがあるんですね。
布団締めの下部には「上幕」、その下には「高欄幕」という垂幕が掛かっています。
幕には金糸による立体刺繍が縫い施されていて、伝承によると「四方神具の現れ」とも「大漁豊漁祈願」ともいわれています。
これだけ豪華だったら、大漁間違いなし!って感じですね。
【禽獣と御殿の幕】【禽獣の幕】
【御殿の幕】【武者絵の幕】
この巨大な太鼓台をスムーズに動かすには、息のあったチームプレーが何より大切。
「総責任者」や「指揮者」や「太鼓係」など7つの役割があって、中でも一番多いのが「かき夫」と呼ばれる太鼓台の担ぎ手です。
1台あたり約150人のかき夫で担ぎます。
心をひとつにして、3トンを担いで、差し上げて、ゆさぶって。
この美しくなびく房のゆれも、息のあったチームプレーの為せる技です。
年々増え続ける太鼓台、現在54台!
新居浜太鼓祭りには、現在8地区(川西、川東、川東西部、船木、角野、泉川、中萩、大生院地区)から、全54台の太鼓台が参加しています。
しかも年々太鼓台が増え続けているというから驚き!!
「ドン・デン・ドン、(空拍)」
太鼓の打ち方は四拍子が基本で、新居浜市民は幼少期よりこのビートが体に刻み込まれています。
「チョーサージャー」「ソーリャ、ソーリャ」「ソーリャ、エイヤーエイヤー、ヨイヤサーノサーサー」など、かき夫の掛け声もいろいろ。※チョーサとは太鼓という意味
最大の見どころは「かきくらべ」、必見は山根グラウンド!
各地域を練り歩いてきた太鼓台が一同に集まり、車輪をはずして150人ほどのかき夫の力だけで担ぐ「かきくらべ」や、肘を伸ばして天高くまで担ぎ上げる「差し上げ」は、新居浜太鼓祭りの一番の見どころ!気持ちがひとつになって、ピタリとキマると観客から大歓声が巻き起こります。
この「かきくらべ」や「差し上げ」は市内各地で行われます。
中でも代表的な「かきくらべ会場」をご紹介しますね。
【上部地区山根グラウンド統一寄せ】
ここは必見!!最多の20台の太鼓台が集まります。
太鼓台が横一列に並んで指揮者の合図とともに一斉に差し上げると、観客も含めたその場にいる全員が感動と興奮の最高潮に達します!
1,000人以上のかき夫たちの息がピタリと合う奇跡の瞬間にぜひお立ち会いください!!
[日時]17日 12:00-16:30 [会場]山根グラウンド
新居浜太鼓祭り初心者の方は、まず山根グラウンドへGO!
他にもそれぞれ特色の違うおすすめ会場をご紹介しますね。
【一宮の杜ミュージアム】
13台の太鼓台が集まり神聖な雰囲気の中で、飛び交う熱気。秋祭りの醍醐味が味わえる会場です。
[日時]17日 10:30-12:00、18日 14:30-16:30 [会場]一宮神社南参道
【大生院・中萩地区夜太鼓】
11台の太鼓台が一列に並び、漆黒の夜空に映えるライトアップが幻想的です。
昼間とは全く違った表情を魅せてくれる太鼓台にうっとり。
[日時]16日 17:30-21:00 [会場]フレッシュバリュー大生院店
【河川敷公園かきくらべ】
17台の太鼓台が集結するかきくらべ会場です。青空に輝く金色、カラフルな法被の色、フォトジェニックな感動が目の前に!
[日時]17日 9:50-12:00 [会場]河川敷公園
他にも、新居浜市内の多くの会場でかきくらべが行われています。
パンフレットには、地図や交通アクセス、開催時間や太鼓の台数、シャトルバス情報などが記載されていてとても便利。市役所や駅など各所で入手できます。
配布は10月初旬ごろから。
HPにも掲載されます。
新居浜市公式HP 新居浜太鼓祭り情報はこちら
お祭りで始まりお祭りで終わる。新居浜ライフの中心はお祭りにあり!
男衆が勇壮華麗に魅せる新居浜太鼓祭り。
それを支える女性たち。そして、そんな大人たちに憧れる子どもたち。
小学校では「お祭り集会」が開かれ、子ども太鼓を持つ地区もあります。
新居浜市民の一年は“お祭りに始まりお祭りに終わる”とも言われていて、10月から始まるお祭りカレンダーも毎年発売されているほど。
平日でも、地域の太鼓を担ぐためにお休みになる会社も多く、県外からも多くの人が帰省します。
それほど、新居浜市民に愛され、新居浜市民の中心にあるお祭り。
その魅力を多くの人が「みんながひとつになれるのがたまらない」と言います。
お盆過ぎあたりから練習や打ち合わせがはじまり、男衆は毎晩のように寄り合う。
気持ちがひとつになり、より美しく、よりすばらしい演技が出来たときの達成感は何物にも代えがたい。
日頃いろいろなことがあってもこの3日ですべてリセットされ、また来年のお祭りを心待ちにしながら1年間を過ごします。
言葉にならない感動がここにある!
日本は少子高齢化真っ只中で、地域文化の伝承を担う子どもたちの減少とともに、地域行事も廃れつつありますが、新居浜太鼓祭りは廃れるどころか、年々太鼓台の数は増え、毎年とんでもなく盛り上がっています。
街中がワクワクして、男はこの時期いつもより2倍増しでかっこよくなり、女はそんな男たちにときめいて美しくなる。
お祭りが大好きな新居浜市民が最高潮に達するこの3日間。
人が多かろうが、交通渋滞を起こそうが、目の前で繰り広げられる何百何千もの人間の底力と、ものすごいエネルギーを肌で感じて、ただただウォ~~~~ッと満場一致の感動を、ここ新居浜で体感しませんか。
待ちきれない!という方はこちらの動画をご覧ください。
■新居浜太鼓祭り
開催日時:10月16日(水)~18日(金)※大生院地区は10月15日(火)~17日(木)
開催場所(施設)名:新居浜市内各地域(詳細はHPを確認)
お問い合わせ先:
・新居浜市太鼓祭り推進委員会事務局[新居浜市運輸観光課内](TEL:0897-65-1261)
・(一社)新居浜市観光協会(TEL:0897-32-4028)
新居浜市公式HP 新居浜太鼓祭り情報はこちら
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