愛媛県の秋祭りNAVI
『松山道後秋祭り』をはじめ、地方祭の見所をご紹介!
夏が過ぎ、どこからともなく金木犀の香りが漂ってくると秋祭りの気配に胸が躍る――そんな私は西条市出身。
幼少期から青年期を過ごした地元の祭りというのは特別で、松山市に越してからも「西条まつりが至高」と思い続けて早十数年…。
そろそろ、松山市の祭りにも目を向けてみようかと思ったところに縁があり、『愛媛県の秋祭り特集』を担当することに。
そして知りました。
東予地方はもちろんのこと、中予も南予も! どこもかしこも愛媛県の祭りは熱い! 熱すぎる!!
祭りにかける想いは、みんな同じなんですね。
今回は『松山道後秋祭り』を中心に、地方祭の楽しみ方や見所について綴っていきたいと思いますので、参考になさってください。
秋祭りとは?
神社の祭礼として“五穀豊穣”を願う秋祭りは、その地域に住んでいる人たちが一緒になって神に感謝し、仲良く生活をするための行事です。
お酒を酌み交わし、お互いをよく知り、“祭り”という楽しい時間を共有することで普段の生活でも助け合っていこうという考えが軸となっているそうですよ。
松山道後秋祭り
『松山道後秋祭り』は『伊佐爾波神社』と『湯神社』の例大祭。
例年、10月5日~7日の日程で開催されていますが、メインとなるのは7日の早朝6時頃から『道後温泉駅』の前で行なわれる『神幸祭(神輿渡御)』
八町八体の神輿が集まり、神輿と神輿をぶつけ合う盛大な“鉢合わせ”が繰り広げられます。
神輿同士をぶつけあったあと、“神輿守り”の男衆が神輿を押し合う様は圧巻のひとこと。
まるで争っているかのように見えるほど激しい『松山道後秋祭り』ですが、“鉢合わせ”にはちゃんと意味があるのです。
神社のお賽銭箱にお金を投げ入れたあと、綱を振って鈴を鳴らしますよね。
これは“霊振り(たまふり)”と呼ばれ、神の力を高めるための行為です。
“鉢合わせ”は、“霊振り”の究極の形とされているのだそう。
激しければ激しいほど、御利益がありそうですが…近くで見るのは、ちょっと怖いような気も。
はじめて『松山道後秋祭り』を見に行く人や、子ども連れの家族は、5日の20時から『道後温泉駅』の前で行なわれる『宵宮』。
そして6日、各神社で行なわれる神輿に御霊を入れる『例大祭』がオススメ。
7日、“鉢合わせ”の前に行なわれる『宮出し』も比較的安全。
早朝5時半頃からは、『伊佐爾波神社』にある135段の石段を、神輿が次々と進んでいく勇壮な姿を見ることができますよ。
『松山道後秋祭り』は海外からも見物客が訪れるほど人気のある祭りなので、人が多く混雑しています。
子どもからは目を離さないよう気を付けてくださいね。
■松山道後秋祭り
開催場所/松山市伊予鉄道後温泉駅前
開催期間/10月5日(土)~7日(月)
問い合わせ先/道後神輿八町会
イマナニで「松山道後秋祭り」の情報を見る
新居浜太鼓祭り
『新居浜太鼓祭り』は例年、10月15日~18日に開催されます。
その起源は古く、鎌倉時代や平安時代まで遡るともいわれており、『四国三大祭り』のひとつに数えられていることでも有名。
金糸で刺繍された豪華絢爛な幕を付けた太鼓台は、重さ約3t、高さ約5.5m、長さ約12m!
「ソーリャ、ソーリャ」の声とともに、かき夫が一斉に太鼓台を担ぎ上げる“差し上げ”が行われると、祭りはまさに最高潮に。
期間中は約20万人もの観客でにぎわう、盛大な祭りです。
詳しくは特集記事をご覧ください。
イマナニで「特集・勇壮華麗!秋を彩る新居浜太鼓祭り」の情報を見る
■新居浜太鼓祭り
開催期間/10月16日(水)~18日(金)
※大生院地区のみ10月15日(火)~17日(木)
開催場所/新居浜市内一円
問い合わせ先/0897-65-1261(新居浜市運輸観光課)
イマナニで「新居浜太鼓祭り」の情報を見る
西条まつり
『西条まつり』は、『嘉母神社』『石岡神社』『伊曽乃神社』『飯積神社』計4つの神社で行なわれる秋祭りの総称です。
だんりじの四方は、武者絵や太閤記、平家物語、花鳥などの“透し彫”で飾られ個性豊か。
100台を越えるだんじりの中から、お気に入りを見つけるのも楽しみのひとつ!
だんりじだけでなく、金糸銀糸の刺繍で飾られた大型の木車のついたみこしや太鼓台も見ることができますよ。
イマナニでも詳しく特集していますので、ぜひご覧ください。
イマナニで「特集・10月は魅力と見所満載の西条まつりへ!」の情報を見る
■西条まつり
開催期間/嘉母神社は10月12日・13日、石岡神社は14日・15日、伊曽乃神社は15日・16日、飯積神社は16日・17日
開催場所/西条市内各所
問い合わせ先/0897-56-2605(西条市観光物産協会)
イマナニで「西条まつり」の情報を見る
伊予三島秋祭り
四国中央市の寒川・三島・豊岡地区で行われる『伊予三島秋祭り』では、豪華絢爛かつ勇壮華麗な太鼓台を見ることができます。
“かき夫”たちの掛け声と力強い太鼓の音が響き渡り、市内は秋祭り一色に!
200年以上の歴史を持つ伝統行事。
見応えのある祭りです。
■伊予三島秋祭り
開催期間/寒川地区は10月20日(日)~22日(火)、三島地区・豊岡地区は21日(月)~23日(水)
開催場所/四国中央市市内
問い合わせ先/0896-28-6187(観光交通課)
イマナニで「伊予三島秋祭り」の情報を見る
大山祇神社 抜穂祭
旧暦9月9日に行なわれている『大山祇神社』の『抜穂祭』は、目に見えない稲の精霊と角力をとる一人角力(ひとりずもう)が奉納される収穫祭です。
稲の精霊が勝つと、その年は豊作になるのだとか。
白い衣に赤いたすき姿の“抜穂乙女”らが、稲を刈り取る姿に参拝客もほっこり笑顔。
この『抜穂祭』に合わせて、本州や四国から大勢の観光客が訪れているそうですよ。
■大山祇神社 抜穂祭
開催期間/10月7日(月)
開催場所/大山祇神社
住所/今治市大三島町宮浦3327
問い合わせ先/0897-82-0032
イマナニで「大山祇神社抜穂祭」の情報を見る
大洲まつり
『大洲まつり』1日目の2日(土)は、江戸時代の装束をまとった約260名の大名行列が市内を練り歩いたり、各地区で子どもみこしパレードが行なわれたりと華やか。
2日目の3日(日・祝)は『肱川緑地公園』にて『おまつり村』が開村し、模擬店やイベント、ステージでは郷土芸能が披露されます。
また『おはなはん通り』『赤煉瓦館』がある肱南地区では、『おおず浪漫祭』を開催。
小さな子ども連れの家族や、ゆっくりと祭りを楽しみたい人にオススメの祭りです。
■大洲まつり
開催期間/11月2日(土)~3日(日・祝)
開催場所/2日は大洲市内、3日は大洲市中村(おまつり村会場)
問い合わせ先/0893-24-4111(大洲商工会議所)
イマナニで「大洲まつり」の情報を見る
吉田町秋祭り
吉田町立間地区の『南山八幡神社』で行なわれる『卯の刻相撲』を皮切りに、江戸時代の絵巻物から飛び出してきたような一行が『吉田町商店街』を練り歩きます。
御用練り、御船、山車、猿田彦・御神餅、鹿の子、牛鬼、神輿と続いていく様は圧巻!
『吉田町秋祭り』を見れば、「南予地方の祭りの特徴を知ることができる」と言われているのにも納得です。
江戸時代から受け継がれている神幸行事、見物したことがない人は訪れてみてくださいね。
午前5時に『南山八幡神社』、11時に『吉田病院』、12時~13時頃に『「宇和島市役所吉田支所」と、大体の場所を把握しておくと、より秋祭りを楽しめますよ。
■吉田町秋祭り
開催期間/11月3日(日)
開催場所/宇和島市吉田町商店街など
問い合わせ先/0895-52-2233(吉田三間商工会)
イマナニで「吉田秋祭り」の情報を見る
祭りを楽しむために
普段は神社に祭られ鎮座している神さまも、秋祭りの日だけは神輿に乗り、その土地に住んでいる人々が幸せであるかを見てまわります。
日頃の感謝の気持ちを神さまに伝えるためにも、ケガをしないよう、気を付けて楽しんでくださいね。